プロは観ている人に訴えるプレーをしていく。
訴えるとは感動させる、ということだ。
アマチュアは自分のためにプレーし、それがチームの勝利のためになる、ということを考えればいい。
しかし、プロはさらに自分のためやチームのためを超越した瞬間が求められる。
それは野球界全体を盛り上げ、進展させ、ひいては市場が盛り上がることにつながり、
結果、選手自身のためにもなる。
そういうプレーをするからこそプロと呼ばれることになる。
プロは安全、保守のプレーを選択してはだめだ。
例えば野手がギリギリのタイミングで体勢が悪く、アウトにするには困難を要しても、
そこは高度な技術をもって、チャレンジしなければならない。
それができないのであれば、できるよう鍛錬して高度な技術を獲得する。
そして試合に出られることになり、試合ではそのプレーを選択すること。
間に合うのに難しいプレーを選択せず、安易な方でアウトを獲っていてはプロではない。
プロは可能性があるなら難しい方のプレーでアウトを獲りに行く。
この獲りに行く姿勢、奪う、もぎとるというプレーこそがプロ。
相手有利を奪い取っていくプレーだ。
例えば脚を売り物にするランナーがギリギリでも行けると感じれば思い切るのだ。
行けるタイミングを自重するのはプロの姿ではない。
行かないことならド素人でもできる。
プロは感性と鍛錬で先の塁ひとつを相手から奪い取る。
それこそがプロだ。