中日に起きた走塁ミスはランナーより指示を出す次打者に責任が重いと前回、展開した。
2023-5-23 中日の走塁ミス ランナーはうしろで起きていることがわからない
2023-5-24 ランナーへ指示を出すことは素人でもできること
本当に石川より溝脇に責任があるか。
もう一度検証してみよう。
石川が全力疾走していれば何も問題はない。
だが、次打者が手を挙げてボールは還って来ていない、と教えてくれていたら
そりゃ緩めてしまう。
この走塁に石川を弾じる評論家と呼ばれる元プロ野球選手も同じ立場でプレーしていたら
恐らくほとんどがノースライディングの指示を見て全力疾走をやめるだろう。
いつでも一生懸命走れ、はきれいごとだ。
自分の所には還って来ないと走りながらわかり、なおかつ
次打者の指示もノースライディングでボールは来ない、と片手を挙げて示していれば、
後ろで中継ミスが起こったのか、あるいは三塁もセーフが確認とれたよ、と判断してしまいかねない。
それでも弾じる人たちも全力疾走が本当にできようか
実際にどんな時でも全力疾走などしている人などいないし、こういうことが起きた途端、
いつでも手を抜くな、などと言い出すものだ。
何事も起きなければ、誰も何も言わない。
昔、ある監督が、自チームの選手に凡打が転がった時、全力で走るな、と言った。
全ての凡打ではないが、どうしようもない打球すらも全力で走る必要はないということだ。
プロはそんなところでミスをしない、そんな打球は全力疾走しなくていい
、力を入れる場面はそんなところではない、と言ったそうだ。
ただ、今回のケースは後ろにもランナーがいる状態で2死だから、後ろが先にアウトになる
可能性があることは頭に入れておかなければいけない。
そういう意味では石川の野球センスが欠けていた、ということはある。
ランナーへの指示が必要なのは背中でボールの行方が動いている場合だ。
だから一塁コーチの存在意義は小さい。
外野に飛んだ打球に打者走者は、行くか、止まるかを一塁コーチの指示に従わない。
自分の野球センス、走塁センスで判断する。
同時に、後ろで何が起きているかを感じることや起きているかもしれない、と予想することも野球センスだ。