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27個のアウトを使って点を獲る野球 打つことより手堅い作戦Ⅱ

もう1つ大事な視点がある。

2018-12-10 ビッグゲームなのに9回2死1点ビハインドの場面で盗塁 手堅い作戦

打たせてアウトも盗塁アウトもどちらも野球の作戦のうちのアウト1つであるということ。

 

野球は打ち勝つスポーツではなく、点取りスポーツではない。

27個のアウトを使って、相手より1度多くホームベースを踏み、相手からいかに27個のアウトを

獲るかというゲームだ。点を獲る方法は打つだけではない。

 

そしてランナーは死なないためにいるのではなく、ホームへ還ってくるためにいる。

特にもう後がなかったあの場面では、鳥谷の仕事は生きることでなく、還ってくること以外にない。

もし、可能ならば、相手内野陣に挟まれて、2時間粘って相手を疲れさせ、ホームへ還ってきて

1点獲ってくれるのなら、そうして欲しいところだ。打つ必要はない。

 

そしてあの場面、鳥谷が1塁に留まっているのならホームへ還すためには

連打か長打が必要になる。それが出る可能性は極端に低い。

その極端に低い可能性に賭けるより、ストップウォッチに裏付けされた、そしてこれまで戦ってきた中で

充分、盗塁を成功できるという感覚をもっていた日本代表にとって、

盗塁敢行は成功確率の高い堅実な作戦を遂行したに過ぎなかった。

決してギャンブルなどではなかったわけだ。

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