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タイブレーク制度で気づいたことⅡ

火曜連載としていて第1回を終えて、しばらく間を置いたタイブレークで気づいたこと。

2回目は水曜日となった。

第1回⇒2019-8-27 タイブレーク制度で気づいたこと

 

タイブレークで気づいたこと。

それは、表の攻撃を0点で抑えた裏の攻撃のチームは2人のランナーがいらないということ。

先日の甲子園でタイブレークとなった星稜-智弁和歌山では表と裏で4度、

両チーム、先頭打者がバントを試みた。

ところが、全てサードでフォースアウトとなり、失敗している。

 

それは、1,2塁でのバントは難しいからだ。

フォースプレーである1,2塁のバントは難しい。

守る側からすればタッチプレーの場合より時間に余裕を持ってプレーができる。

逆に攻撃側からすれば相手に余裕を与えてしまうということは、難しいということになる。

バントしてフィールドに打球が転がっている時間を長くしなければならなくなる。

 

フォースプレーだと塁が埋まっているということであり、ファーストはベースにつかない。

ランナーが1,2塁の時は、ファーストはベースについて牽制に備えたり、

ランナーを引きつけたりする必要がなくなってくるのだ。

それは2塁にランナーがいることで、1塁ランナーは自由な走塁ができなくなるから。

ファーストは、ベースを空けても平気なわけだ。

 

塁が埋まっている状況では、前にランナーがいると、後ろのランナーの自由は制限される。

ランナーの自由が制限される一方、

守備側のファーストは1塁ランナーを気にする必要なく、自由に動くことができる。

すると、ファーストはランナーを気にせず、

打者を注視し、バントに備えて一気にチャージをかけてくることができる。

 

こうなると、攻撃側はチャージをかけてくる相手守備陣にプレッシャーを感じてしまう。

うまいバントをしないと成功しない、と。

そして、こういう場合、打者はサードに捕らせなきゃという意識がはたらき、

さらに難しくする。

 

星稜の失敗のひとつはチャージをかけてきたファーストがピッチャー前に転がった

ゴロをサードで刺したものだった。

 

3進させるためのバントは3塁手に捕らせることがセオリーだ。

一見、3塁に転がすと3塁ベースに近いから刺しやすいと思いがちだ。

3塁手に捕らせたら、捕ったあと、すぐ後ろに振り向けば

3塁ベースがそこにあるわけで刺しやすいと思いがち。

ところが、実は3塁手が捕るとサードでは、まず刺せない。

 

それは、2塁にランナーがいると、3塁手は思い切って前に出られないから。

3塁ベースを空けてしまうと、2塁ランナーにスタートを切られる可能性があるので、

空けられない。

スタートを切られないとしても3塁手がベースから離れれば、

リードを大きくとられる可能性があり、バントした時のスタートを

切りやすくさせてしまうということもある。

3塁手が思い切って前に出られないため3塁手に捕らせれば、

シフトを敷いていない限り3塁で刺すということはできない。

こういった理由で、3進させるためのバントは3塁手に捕らせろということになる。

また、1塁手は前に来て、後ろの2塁に放るより、横あるいは、斜めとなる3塁は

勢いそのままに放ることができる。

それからフォースプレーとタッチプレーの違いというのがある。

これについては明日へ。

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