野球で強くなるために、金をかけるという判断をするかどうかということは切っても切れない。
ただ、金をかければ強くなるとは限らない。
けれども全くかけずに強くなるということはもっとあり得ない。
2020-11-13 野球で強くなるためには、金をかけるという判断
金をかけるとは環境を整えるということ。
環境とは、練習場、指導者、道具、時間、食睡眠、味方の戦力といったところ。
高校生の10代後半は、実力をめきめき伸ばす年頃だ。
身体が出来てきて、それまでできなかったことが一気にできるようになる。
例えば、オーバーフェンスしたり、球速が伸びたり、盗塁ができるようになったり、外野からの返球がダイレクトにできたり、
その他、細かいことをあげればありとあらゆることができるようになり、それが楽しくて
さらに精進する。
予算を割くことができない公立に行って、何気に続けた野球が名門高校に所属するトップクラスの選手に
引けを取らないほど成長してしまった、なんてことはザラにある。
けれども、そういう名門へ行こうと決意した、高校入学前から実力があった奴だって同様に実力を伸ばす。
ただの野球好きで部活動のひとつとして野球をやることを決めた奴らばかりが集まる予算を割くことができない公立高校では、
たとえトップクラスに引けを取らないほど成長してしまう選手が出てこようとも、せいぜい1人かその程度。
全体が同様になるということは確率論や統計論から言っても不可能な事だ。
2年数か月という限られた期間で実力者が集まった名門と1人のトップクラスのチームが勝負したら、
どうしたって能力高い奴が集まってくる、金をかける決断をしたチームが勝つのは道理だ。
しかし、唯一の光は野球はピッチャーで勝敗が決まるということがある。
トップクラスに実力を伸ばした唯一人の選手がピッチャーだったら、それは勝ってしまうかもしれない。
または佐々木のような元々実力のあるピッチャーが地元の仲間とやりたいという判断をした場合には
勝つことができる。
大船渡はそういうチームだった。
だから、決勝戦で佐々木を温存したら、名門・花巻東に24対0などということになる。
佐々木が投げて初めて勝負になるということだったのだ。
逆に言うと佐々木が投げれば、どんなチームを相手でも勝負になるのだ。これが野球。
https://twitter.com/yakyucolumn