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ボール球を振らないことくらい素人でもできる

ストライク2つ見逃してボール球を空振りしての三振は最低だ。

それなら、ストライク3つ見逃して三振の方がよっぽどましだ。

2020-6-5 ボール球を振って三振するなら見逃し三振してこい

 

2014年日本シリーズの幕引きは、守備妨害というものだった。

当時、阪神の西岡が満塁からファーストゴロゲッツーを阻止せんがために内側に走路を取り

送球を邪魔したというものだ。

ここの判断は難しく、さほど、大げさに送球を妨害したようにも見えず、

そもそも、本塁から1塁への送球と打者の走路は重なりがちで、西岡にその意図があったとしても

相手のプレーを邪魔するのは、技術のひとつ。

 

日本シリーズの最後のシーンが走塁妨害だったことで、大いに話題になり、西岡への

非難が巻き起こった。

そして、後に、西岡は反省したいというコメントを出すまでになった。

だが、このシーンで問題だったのは、守備妨害をとられるような走塁をしてことではなく、

ストライクの入らないピッチャーに打ってやろうとボール球に手を出して行ったことだった。

 

打つという行為は、打つべき球、甘い球、狙った球を打ってこそ、確率が上がっていく。

打てないとやれ肩の開きが、とか下半身を使えていない、とか力みが、とか

そのバッティングフォームのことにばかり目が向くが、それよりまず、打つべき球を打てば

フォームに欠点があってもヒットになる確率が上がる。

 

最も大事なことはボール球に手を出さない、狙っていない球を打たない、ということだ。

当時世間で盛り上がった論調は、優勝を決める最後のプレーが守備妨害だったため、

優勝の感激に水を差したかのようなことだった。

 

スポーツの勝負における瞬間、瞬間の積み重ねでは幕切れが守備妨害なんてことも十分あり得る。

たまたまそれまでなかったというだけのことだ。

大舞台での最後のプレーという条件でなければ、わざわざ本人が釈明しなければいけないほど

騒ぎにはならなかっただろう。

 

西岡の発言により、このプレーは物議を醸し、西岡批判でお祭り騒ぎとなってしまった。

しかし、

勝負なのだから、相手の心理を読み、だまし、ルールぎりぎりのプレーをするもの。

ランナーは自分の後ろから来る送球に対しては自分の体に当たるように走るもの。

もしくは相手に投げにくくして悪送球を誘うもの。

 

そしてキャッチャーも守備妨害をもらうよう、わざとランナーめがけてぶつけるものだ。

これが技術であり、強さ。

 

あれで西岡に当たらず、高く外れたり、左へ逸れていたり、となっていれば守備妨害にはならなかったはずだ。

当時、元日ハムの岩本が、西岡に猛省を促している記事を目にしたが、的外れだ。

猛省すべきところは、

西岡についてはストライクが入らないピッチャーにボール球を打って出たことだ。

 

ストライクが入らないピッチャーに打ちに行って助けるなどという本当にレベルの低い、

見ていて腹立たしくもなるプレーだった。

 

3人のランナーはフォアボールで出たもの。そして、西岡への投球もボールが2つ続いた。

3球目の高めのボール球を打って出て、ファールにしている。

ストライクが入らないのだから、立っていればいいだけだ。

プロでなくとも誰でもできることができなかった。

 

西岡はスターとして生きてきたので、満塁の場面で、目立とうとしてしまって

打って出たのだ。

 

相手がストライクが入らないという状況ならば、打つという確率の低い作戦を選択することは

分析や戦略をもって高度な野球を常に追求しなければいけない立場のプロとして

普段からその意識があるのかと言いたくなる。

これが恥ずかしかった西岡はたまらず守備妨害に出たのだ。

この連続を猛省すべきということになる。

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