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エース同士で負けたら、悔しい

先週、記述した前田と菅野の投げ合いについて。

 

これに対してこの記事。

菅野スミ1完投負け 「よく投げたでは済まない」

 

 

この試合も菅野は8回1失点なのでクオリティスタートは守った。

しかも、1失点なので責められない。

 

しかし、相手も1点もやらない中で先に点をやっては

エースとしては敗北だ。

 

エース同士で負けては、チームとして敗北感が残り、

ダメージは大きい。

 

逆にエース同士で投げ合って勝てば、

チーム力で勝った意識になり、今後この対戦では自信をもって

対することができる。

 

菅野も仕事をした感覚はまったくないはずだ。

とても悔しい敗戦になっただろう。

 

斉藤は「責められないけど」と言いながらも

エースとしては、相手のエースに投げ勝ってこそ、

チームの大黒柱であると菅野に求めたもの。

 

斉藤の現役時代がまさにそうだった。

 

斉藤全盛期、巨人の三本柱は斉藤、桑田、槙原

と言われている時期があった。

 

斉藤は2年連続20勝を記録し、

11連続完投勝利の日本記録樹立とまさに大エースだった。

 

槙原は足のけがで一気に実力に陰りが出てしまったが

それまでの全盛期は相手に点をやらない安定感があった。

 

槙原の全盛期、広島の先発スタッフも大野と川口を軸にした

強力な投手陣だった。

 

その広島と巨人の対戦時は1戦目に槙原と大野という両エースの

投げ合いの試合がよくあった。

 

お互い、いつも点をやらず、最後は巨人が点を取り、勝つという

試合内容で槙原が先に崩れるということがなかった。

 

翌日は桑田と川口の投げ合いになり、こちらはお互いに

点をやりながらという内容になったものだ。

 

槙原は足のけが以降、陰りが見えたものの、

それでも、その後、完全試合を達成するほどなので

その実力は相当高いものだったことがわかる。

 

この斉藤、槙原というエースがいたために

桑田は全盛期でもエースと呼ばれることはなかった。

いつもエースは斉藤か槙原のどちらかであり、

桑田は、2番手以降だった。

 

つまり、相手に点を先にやらない絶対の存在となり、

相手のエースに負けない投手になるべく菅野をうながし、

菅野もそれを認識している。

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