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負け試合のホームランの価値

自然科学における真理の解明は自然界に生きる人間にとって価値があることは言うまでにない。

その功績は賞や機関、風聞に至るまで人の口端に上った時点で、その価値を他人が認めたということになる。

その中でも最も日本で有名なのはノーベル賞ということになろう。

自然科学部門におけるノーベル賞は権威あるものとして認知されている。

自然科学への理解などなにもない者でも、へーくらいの感想は持つものだ。

 

数ある発見、発明の中から一つを選ぶのだから、

権威がある賞だけに、厳密になる一方、権威があるだけに我田引水のごとくPR活動が

活発になる。

ということは、当然、賞に輝かなかったものの中にも、PRで敗けただけの

同様かそれ以上とも言える研究成果はあることになる。

大々的に取り上げられなかったものの中にも、ゆくゆくは人類に大きく影響をあたえる

ことになるものや自然の理の解明に寄与するものがあるということになる。

賞に輝いたものが最上で、そうでないものは2番以下ということにはならないということだ。

野球界では名球会入りの条件は、数字でしかあらわられない。

打者で言えば、ヒット数だけだ。

選手として最も価値があるものは、本来、勝利への貢献だろう。

そう捉えれば、負け試合で打ったホームランには価値がないとまで言える。

極言すれば、優勝できないチームでの三冠王は価値がないとまで言えなくもない。

 

そう考えると、落合が名球会入りを拒否した理由の1つの2000本を超えていない選手でも、

素晴らしい選手はたくさんいるから、というのは理解できる。

野球選手の価値はヒットを打つことにとどまらないのだから当然だ。

無味、冷酷、定量の数字なら誰でもすぐわかり、平等に思えるからこれに頼ろうとする。

しかし、大命題であるチームへの勝利への貢献という尺度からは、もっと多くの選手が

該当することになり、むしろ不平等となる。

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