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センバツ4強 紫紺の大旗の行方 近畿はとっくに決勝確定

センバツはベスト4が出そろった。

 

ベスト8時点で近畿勢の決勝進出が決まったそうだ。

さすが、野球大国ぞろいの近畿であり、甲子園のご当地だ。

 

智弁学園は、まだその試合を観ていないので判断できないが、

ベスト8でその近畿大会準優勝の滋賀学園を完封、6点勝利

という結果をみると優勝候補筆頭になるのか。

 

平安と明石商の試合は良い1戦だった。

 

両投手が持ち味を出し、抑え、

両チームとも1点を獲るのに死力を尽くした。

 

平安バッテリーはスクイズ警戒の終盤、

スリーバントスクイズを仕掛けてきた相手に

打ってきた場合に空振りもとれ、

スクイズに対しても難しい球となる外角の球を選択した。

 

そしてスクイズがわかった瞬間、

外角の球ならピッチャーはワンバウンドにして

スクイズウエストに出来ることからこの球を選択したのだ。

 

高度な技術であり、キャッチャーを信頼しているからこそ

ワンバウンドにさせ、

キャッチャーも止める自信があるからこそ要求できる。

 

平安高校は、2年前に優勝した時ほど力を感じないが、相変わらず

鍛えられた良いチームをつくってくる。

 

フォーメーション、牽制、揺さぶり、つなぎ、など本当に鍛えられ

高校球界では頂点に位置する試合運びだ。

 

さすが、古豪にして超名門、

高校球界を引っ張ってきたチームだ。

いつ観てもおもしろい。

 

延長12回ツーアウト満塁の一打サヨナラの場面でも

セーフティを仕掛けてきた。

それも、2球続けて。

 

この場面でセーフティバントを選択する勇気を持つことは難しく、

打たせておけば、たいがいの人は納得する。

しかし、それでも

これまでやってきたチームの野球を貫き、

状況に最も成功確率の高いプレーを選択する。

 

打席に入った選手は足が速く、相手の3塁手が下がったためだそうだ。

 

相手の3塁手からしたら

満塁でしかもツーアウトならフォースアウトでいいので

強打に備え、当然下がる。

 

そこで意表をついたセーフティ勝負だ。

 

自チームの各選手の特長を試合に生かす確率の高いプレーの選択。

いやーおもしろい野球だ。

 

平安高校の試合を観てしまうと、

他の試合はみな淡泊なものに見えてしまう。

 

明石商としては、エースがスプリットを武器によく投げた。

明石商としては、エースの踏ん張りが支えだった。

 

最後は、試合運びのうまさ、野球の質の高さで平安に軍配が

上がった印象だ。

 

今後は左のエースがどれだけ抑えられるかにかかる。

明石商戦では、ノーヒットに抑えてきたのに6回は突如、球が抜け出した。

 

長いイニングを放らされて今後に不安が残るだろう。

 

元広島・高橋健によく似た投球フォーム。

 

木更津総合は大阪桐蔭に勝ち、

豪打を見せた秀岳館も8回まで0に抑えた。

 

左腕エースが多彩な球種をちりばめ

バックが守るというチームカラーで好勝負に持ち込んだ。

 

最後は、先頭打者をフォアボールで出してしまったことが

サヨナラを呼んだ。

同点の前のランナーのインコースへの球は本人が

「ベストボール」と言ったほど、いいコースへ投げたが、

審判はよく見ていた。ボールだ。

 

そして同点のライト前ヒットもセカンドはアウトにすることができる

打球だった。

 

本当に紙一重の勝負だ。

 

秀岳館は相手ピッチャーが100球を超えてからの後半勝負だと

考えていたそうだ。

そこまで耐え、きっちり最終回に逆転した。

 

その作戦は見事だ。

これが野球。

9回トータルで相手より1点だけ多くとる作戦を考える。

 

 

秀岳館は投手陣が豊富だそうなのでこの先は強みだ。

体の大きい選手が多く、豊富な投手陣がいるということは

学校が野球先進学校になる決断をしたのだろう。

 

そして準決勝を17得点した高松商業が古豪復活だ。

 

高松商業は第一回のセンバツを優勝し、

56年前にも優勝している。

それ以来の優勝へ視界良好だ。

 

エースが降板したのでその点だけが気になるが、

エースだけに頼るチームではない。

 

20年ぶりにセンバツ出場の古豪が、ここまで見事に復活するなんて

何があったのだろうか。

 

20年ぶりの出場なら

いきなり優勝の可能性があるまでのチーム力をもつほど

劇的に復活することは難しいはずだ。

 

優勝候補の実力がつく前に少しずつ実力をつけてゆき

その間にも甲子園出場の機会があって当然と考えられるものだ。

それが、いきなりこれだけの戦力のチームで出てくるとは。

 

一人一人の力量が高いチーム、いや

一人一人の力量が強いといった表現があっている。

 

しっかり振りぬき下位打線も切れ目ない。

 

智弁学園を観ていないが、

この時点で優勝候補一番手は高松商業としよう。

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