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沖縄尚学が許した逆転は悔しいだろう

習志野の飯塚の球は力があった。

これにスライダー、チェンジアップ、フォークと速い真っ直ぐがあるので、

ワンバンドになる球でも振ってしまう。

センバツの時もさほどチームの総合力は感じなかったが、これからの試合で

飯塚をうまく使いえれば強豪相手に接戦に持ち込める。

 

沖縄尚学はしっかり練習を積んできたという印象を受けさせられた。

ひとつひとつのプレーが鍛えられている感がある。

今や沖縄の野球はどこのチームが出てきても、優勝を狙えるチームばかりだ。

昨日の試合で印象深かったのはフルカウントで満塁からの勝ち越しスクイズ。

満塁でフルカウントならピッチャーはストライクを投げてくるだろうから

バントは決まりやすい。ボールなら見逃せば押し出しだ。

どう転んでも、スクイズは1点が欲しいこの終盤で確率が高い作戦ということだ。

かつて、沖縄尚学のエースとして

沖縄県勢甲子園初優勝をもたらした比嘉監督の冷静な采配だった。

 

飯塚は1点ビハインドの8回を3者三振、同点に追いついた9回も3者三振。

ビシビシ投げ込んで、完全に乗っちゃった。

これは、ピッチャーとして気持ちよかったろうし、楽しかったろうね。

 

9回1死から1点ビハインドで1塁ランナーに勝負の盗塁を仕掛けた習志野。

このケースは1点獲らなければいけないので、充分考えられる作戦で、

相手に警戒されていても敢行していい作戦だ。

刺されればゲームセットだから、リスキーだとか、奇策だとか、意表をついた、

などの評価になりがちだが、打つことは3割で成功。

ランナー1塁から1点とるなら連打が必要で、そうなると確率はさらにずっと低い。

プロのキャッチャーの盗塁阻止率は4割もあれば、1流のキャッチャーだ。

つまり、6割は盗塁が成功する。盗塁阻止に甘い高校野球ならこのケース、

打つことよりむしろ、とるべき戦法なのだ。

この場面は相手守備陣とランナーの勝負の場面だったのだ。

 

沖縄尚学は9回1死2塁からのショートゴロエラーで1,3塁にしてしまったのは痛かった。

そして延長での決勝点となったセンターオーバーに

中継に入ったセカンドがサードに放ってしまったミスがあった。

 

特に、決勝点のシーンは、中継に入ったセカンドがサードへ放った時には既に

ランナーはサードへと到達し、ホームへ突っ込んでいた。

ランナーがどうしても1点欲しかったので遮二無二回ったように見えた。

バックホームしていれば、タイミングとしてはアウトだった。

本来は、ランナーの方のミスなのに、中継プレーを誤り、助けてしまった。

 

沖縄尚学としては悔やまれる試合だろう。

おそらく、数日は悔しさがこみあげてくるだろう。

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