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こんなもここらで男にならんと、もう舞台は回ってこんど

黒田が広島復帰を決断したことで

その共感する野球観について。

 

2014年は199イニングを投げ、ローテーションを守った。

先発投手の責任はゲームをつくることとローテションを守ることにある。

 

その責任は果たしたのでヤンキースは再契約を提示し、

他球団からも40歳の投手としては最高年俸となる条件提示があったわけだ。

 

しかし、それだけで現役続行とは判断できないと黒田は言ってのけた。

 

ここが俗人である私なんかは、踏み切れない一線であり、容易に判断が出来ず、

つい楽な方へ流れるものだが、この発言はよくわかる。

 

つまり自分ではまだやりたい。

野球が好きだし、来てくれというところがあるから行くし、やる。

そういうものじゃないということだ。

 

40歳を迎えた年齢でもう一度世界のトップで同じかそれ以上の仕事ができるのか。

一年間自分のモチベーションと体力を維持させるだけの状況に持っていけるのか。

自分がいることで若い選手の将来の妨げにはなっていないか。

 

勝負の世界であり、エンターテイメントの世界においてはこういう見方が大事になってくる。

 

生活のため、好きだからということを超越して

全体における自分のポジションを冷静に判断しなければいけないのだ。

 

高いポジションに就いた人ほど、大観する必要がある。

 

そして

今シーズンが充実していればいるほど、来季にもう一度リセットするのは大変な作業だ。

 

勝負の世界に身を置くわけだから、我々が感じる以上に大変なはず。

 

来季、ヤンキースとなればもう一度1年間戦う準備をしなければならない。

 

他球団となればさらに環境にあわせることから始まり、

チームメートを知ること、他球団の選手をまた把握することとさらに大変だ。

 

やりたいだけで今の地位に固執する人をよく見かけるが、

冷静に自分の立場と周りの状況を判断している黒田を同い年の人間として敬意を払う。

 

同じような立場で自分もこんなに冷静でいられるか。

そして自分も今の状況を客観視できているか。

 

黒田の出した決断は広島復帰だった。

この決断にも大いに敬意を払いたい。

 

世界のつわもの相手に戦ってきて、

変貌を遂げた黒田のピッチングが日本でどのような反応、成果をもたらすのか。

 

楽しみでしょうがない。

 

日本のプロ野球ファンには最高のプレゼントがこの年の瀬に降ってきた。

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