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興業に偏ると本質を見失う

クライマックスシリーズという制度ができてから

各チームの戦い方が変わってきている可能性がある。

 

長いシーズンでプロは全部勝とうとは思わない。

 

3連戦勝ち越しをめざし、週6戦で4勝2敗なら上等。

そうすれば翌週は3勝3敗で十分。

2勝4敗でもまだ5分にもどっただけなので仕切り直せばいい。

 

しかし、クライマックスがあることにより、ハナから優勝など目指さず、

シーズン通して5分の戦いをするチームもいることになる。

 

長いシーズンでは必ず山場が来るから

そこで勝負をかければいい。

 

序盤は5分で進み、

最低でも先頭集団から離されない戦いをすればいい。

 

だから捨てゲームをつくる。

 

勝ち越していれば計算できるピッチャーをベストパフォーマンスができるように

休養を与え無理して使うことはしない。

 

巨人のような巨大戦力のチームは

各球団は、最初から相手にせず、エース級は巨人にはぶつけなかったり、

無理して中継ぎ、抑えの主力を出さない戦い方を考えるチームが出てくることになる。

 

最終的にクライマックスシリーズに賭けて、

そこで勝てば、日本シリーズ進出の目が出てくるわけだから。

 

リーグ制覇チームにシーズン中、全て負けても

日本シリーズには出られる可能性が大いにあるし、

(クライマックスシリーズがなかった頃は、こんなチームが日本シリーズに出場はまず無理だったはず)

負け越しても日本一になる可能性がある

(2014年も従来のままだと思われる。2013年の広島は負け越し)

理論としておかしいこの仕組みのせいで、

高度な技術のぶつかり合いを避けるという行為が起き、野球の質を落としている可能性がある。

 

素人目にはわかりににくい部分なので、独走チームの出現は、

野球の低下と危機意識をもつよう注意して見ようと思う。

 

これに対して先日、日曜日の阪神とヤクルトの一戦では

阪神は西岡が怪我をし、福留もスタメンを外れていた。

 

これで若くて小兵の選手が何人もスタメンに名を連ねていた。

 

ヤクルトもチームの変革期に差し掛かり、二遊間が20代前半の選手を使い、

不動のレギュラーも外国人以外はないというような状況だ。

 

ある一場面を切り取っての感想だが、

阪神はその脇役の小兵がつなげるバッティングを見せてきた。

 

数点ビハインドの1,2塁の場面、

絶対に三振だけはしないというバッティングで球を見極める。

 

そして追い込まれると、四球狙いにバッティングを変え、

速い球は前に飛ばす考えを頭からはずし、

変化球の甘い球だけを前に飛ばす打ち方にしてきた。

 

結局粘った末に、四球を選び、

当たっているポイントゲッターである4,5番の前に、ランナーをためることができ、

ビックイニングをつくり逆転した。

 

レベルの落ちるチーム同士で星の取り合いになるので

こういう弱いチーム同士の方が試合としてはおもしろくなるという

矛盾を感じたものだ。

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