サッカーではU‐21のアジア大会が控えているそう。
次のワールドカップで主力にくいこんでくるべき人材が欲しい日本としては、
とても大事な大会であり、大事な世代という位置づけになる。
そういう中であるので、あるタレントのこんな発言があった。
サッカー特集番組で進行を務めるタレント・加藤浩次が
「世界は彼らの同年代がワールドカップで活躍しているのだから
日本選手たちもぜひそこを意識してやってほしいですね。」
だそうだ。
ごもっとものように聞こえるが、
選手の立場を理解していない無責任な発言と言える。
本人は、一般的で差障りのない、テレビ向けのコメントとして発しているのだろうが、
選手にとっては余計なお世話というかむかつく類の発言となる。
選手は、
なにもワールドカップだとか世界だとかを画一的に目標にしているわけではない。
自分の現状を客観し、自分の目標を定めるものだ。
そこに至るには今なにをすべきか。いつまでにどうなっているべきか。
その階段を一歩づつすすんでいく。
ワールドカップで活躍している同世代に勝つために
目標を定めるのではなく、自分をよくわかって行動するはずだ。
確かにプロなので
ファンの求める、世界を相手に戦える日本代表を、という気持ちに
応えなければならない。
逆にプロだからすぐ首を切られ、明日の生活も保証されない立場なので
今の自分が目指すべき姿を着実にこなすものなのだ。
そんな自分の立場を見つめ、目標を定めている人間に
やたら高い望みを、つきつけられると、言いたいこと言いやがってとなるもの。
言うのなら、取材に足を運び、
現状を知って、
個人の特長を把握して、
話を聞いたうえで、
発言してもらいたいと思うはずだ。
日本代表とはとうてい無縁の私も、選手の立場で考えると
理解をしていない無責任な発言を向けられると癇立つものなので。