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お前はもう死んでいる

ファンは常に新しい顔を求めているのだ。

昨日からの続き。

多村の話を引き合いに出している。

 

黒田は広島復帰を決める時、大いに悩んだ。

 

ヤンキースから20億円とも言われるオファーがありながら

それだけで現役続行とは判断できないと黒田は言っていた。

 

つまり自分ではまだやりたい。野球が好きだし、来てくれというところがあるから行くし、やる。

そういうものじゃないということだ。

 

40歳を迎えた年齢でもう一度世界のトップで同じかそれ以上の仕事ができるのか。

一年間自分のモチベーションと体力を維持させるだけの状況に持っていけるのか。

自分がいることで若い選手の将来の妨げにはなっていないか。

 

勝負の世界であり、エンターテイメントの世界においては

こういう見方が大事になってくるわけだ。

生活のため、好きだからということを超越して

全体における自分のポジションを冷静に判断しなければいけない。

 

高いポジションに就いた人ほど、大観する必要がある。

 

 

しかも多村は野手だ。

 

野手は基本ポジションひとつを一人のレギュラーがずっと任される。

だから、ちょっとそのレギュラーより実力が劣っているだけで出番の差は歴然としたものになる。

 

すると、控えに甘んじた選手は、その選手の代役の位置づけや代打専門といった仕事になる。

するとその仕事内容は難しいものとなってしまい、さらに実力が開くことになる。

 

さらに

野手なんか一人抜けたところでどうってことない。

 

野球はピッチャー一人で勝つことはあっても野手一人の力で勝つことはない。

 

野手一人が4打席ホームランを打っても投手が点を獲られれば負ける。

投手が点をやらなければ、野手がなにもしなくても負けることはない。

 

江夏は、ノーヒットに抑えてきながら、野手がなにもしてくれないので

延長の末ノーヒットノーランのまま自分でサヨナラホームランを打ち、

試合を決めた時、

「野球は一人で勝てる」

と江夏ならではの名言を吐いたとされ、誰の言をも黙らせた。

 

野手は、突出しているものがなければ、若手が台頭する。

若手の躍動をファンは見たい。

 

これについてさらに突っ込んでみよう。

明日へ・・・

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