毎日野球コラム - 野球コラムサイト -

勝手に夢などと押し付けるな 方向修正の大谷

Generated by IJG JPEG Library

開幕を前にしてさらに続ける過去の大谷に関する記載。

 

2015年2月24日のもの。

『未来野球』

 

先日、稲葉が昨年までのチームメートの大谷を取材するというテレビ企画を観た。

 

その中で稲葉は二刀流をすることは、子供に夢を与えると言っていた。

 

無責任なことばだ。

 

誰かれも大谷の兼用に夢を見ていると思っているのだろうか。

 

マスコミと日ハム球団が流す二刀流という絵空事をそのリスクも顧みず、

両方をやることをそのまま子供たちにも押し付けようというのか。

 

稲葉は前回のWBCではベテランと言われる立場でありながら

状況をまるで読めていないバッティングを何度も見せていた。

 

転がせば点が入るという場面にもかかわらず、

ピッチャー前へ打ってゲッツーを食らったり、三振したりと足を引っ張った。

 

また、解説者になってからも日本シリーズで

大和のファインプレーに対してトンチンカンな指摘をしていた。

 

第4戦の初回、ソフトバンクが2点を先制し、なおワンアウト1,2塁でセンター前にヒットが出る。

 

センター大和はワンバウンドで捕球すると、ノーバウンドの返球で2塁ランナーをホームで刺したのだ。

この時、1塁ランナーは3進した。

 

稲葉は、

「大和の返球は1塁ランナーを3塁に進めない返球をしなければいけない」

と言うのだ。

 

しかし、この場面、優先されるのはホームで刺すことにある。

そこはきっちり殺したのだからナイスプレーなわけだ。

 

たしかに

大和の返球はレーザービームと形容されるような強烈な返球ではなく、山なりのものだった。

 

しかし、打球はショートの頭を超えるようなセンターから見て右に飛んだので、

大和は右前に移動しながら突っ込んだままの返球となる。

 

体勢は悪いため、自らが持つ最も強い球での返球は無理なのだ。

追加点はやりたくないぎりぎりのプレーなので

ワンバウンド返球や、内野手の頭の上を行く返球ではなくダイレクト返球を選択したのだ。

 

このぎりぎりのプレーをナイスプレーではないというのか。

 

しかも、タッチしたキャッチャーが躊躇せず、すぐ3塁に放っていれば3塁もアウトだった。

そこは指摘しなかった。

 

稲葉は本職の外野手であったにもかかわらず、この見方は適切ではない。

 

他にも

第3戦でこれまた大和が三振に倒れた際、キャッチャーが前にはじき、振り逃げというシーンでは

「全力疾走を怠っている。阪神はチームでこういうことを意識しなければ、逆転優勝できない」

という主旨の発言だ。

 

キャッチャーは前にこぼしており、全力疾走をしてもセーフにはならない。

キャッチャーは前に転がった球を素手で捕り、ファーストに投げればいいだけだ。

プロはこんなところでミスはしない。したがって全力疾走する必要はない。

 

全力疾走するべきところ、力を入れるべきところはプロはこんなところではないのだ。

 

試合にはもっと大事な場面や一瞬のスキをつくべき場面や勝負所がある。

 

プロで長くいたにもかかわらずそのリスクを指摘せず、マスコミに誘導され、波風たてない発言だ。

 

大谷のバッティングを見ていたらたしかに両方やらせたくなる。

というよりバッターにしたいと思うくらいだ。

 

でも両方やっていたら相乗効果は生まれないのだ。

そしてベストパフォーマンスも生まれない。

 

打たせたいなら打者専門。

大エースにしたいなら投手専門。

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

傑作コラム

TOP