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高校野球は、試合時間を短くすることに懸命

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一昨日は、落ちたマスクを拾う行為が求めるスピードアップ、アップテンポについて記した。

アップテンポを求めるのは興業主と古い野球人だ。

興業主はスポンサーとの兼ね合い、コスト削減のためアップテンポを求め、

古い野球人は、情報も分析も不足していた時代の野球しか経験していないため、

野球の進化について来ることが出来なくなったためだ。

 

情報も分析も不足していた時代の野球とは、

どんな状況であれストレート勝負が男の勝負と称賛されたり、

バントやつなぐ野球はせこく、打ちまくることが野球の醍醐味とされたり、

どんな状況でも真っ向勝負こそがファンを魅了するとされたり、

怪我をも押して、投げ続けることが責任のある投手のすることとされたり、

朝まで飲んで一睡もせずに試合に来て、それでも打ちまくる野武士軍団が愛されたり、

といったようなこと。

 

こんなものは、レベルの低い頃だから通用しただけで今は、こんなものは全く通用しない上に

かっこいいことでも面白いものでもない。

 

そもそも、何でスピードアップが必要かってことだ。スピードアップの必要性がいまいちわからない。

 

高校野球は、試合時間を短くすることに懸命だ。高野連から審判団にはそれが徹底されている。

アマチュアの試合で観客を飽きさせないなど考える必要はないし、何のためなのだろう。

球場確保の都合があるのは、主催者の勝手。そこに青春を燃やす選手の都合は何もない。

 

U‐18の国際戦を観ると、海外の、特に北米の選手たちは、プロと見まがえるほど、間をとる。

ここで駆け引きを使ってくる。

高校生には潔い、ハツラツとして、さわやかに、淡々と試合をこなすことを強いといて

いざ、プロの段階や国際大会になると、途端に勝つことに熱狂する。

 

民族性からしてそうなることは当然だが、高校野球に求めていたものを、いきなり方向転換されても

成功を手にすることはできない。

高校野球ではハツラツ、さわやか、淡々を求めておいて、

状況が変わると、勝つことを最高の喜びとするなら世代、世代で区切っていても無理だ。

もっと野球を長期的視野で捉え、一貫した仕組みが必要となり、

高校生の成長を高校野球にだけ頼っていては、進展は小さい。

 

マスクを拾うことに、高野連は、

「周りを見る余裕」を生むとしており、それは、「心の余裕」であるとしているそうだ。

心の余裕をつくることは、マスク拾いに見て取るのではなく

相手への観察や次のプレーへのイメージ、試合運びへの思考へ向くべきであり、

生まれた余裕を勝負へ結びつける方が正しい。

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