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野球にふさわしくない得失点率 このルールは野球を知っているのかⅢ

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一昨日、昨日とU-18で採用されている得失点による勝者決定について取り上げている。

今日で3回目だ。

 

決勝進出の可能性が残る韓国、日本、カナダが2次ラウンド残り1戦となった時のことだ。

この時点でアメリカの決勝進出は決定していた。

3チームが2敗で並んだ時、まず、

(1)該当チーム間の勝敗で決定

という第一のルールでは3者がそれぞれに勝ち負けをしているので第二のルールが適用される。

 

(2)該当チーム間のTQB(Total Quality Balance)で上位2チームを決め、上位2チームは対戦結果で決定 ※TQB=(得点/攻撃イニング)-(失点/守備イニング)

 

3チームが並んだ場合はTQB比較で1番成績が悪いチームがまず落とされ、

次の段階で、ひとつ前の条件(直接対決の結果)に戻って比べられるということになる。

 

これこそが日本にとって、最終戦の韓国との決戦を複雑な戦いにさせた要因だ。

 

TQBで上位に入るためなら、得点を多くし、失点を少なくする戦をするしかないと思いがちだ。

ところが、無邪気に打ち、無邪気に相手を抑えたとして、日本はTQBの成績が良くなって、

上位2チームのひとつに数えられ、よかった、よかったとはならない。

 

こうしてしまうと相手の韓国のTQBが悪くなってしまうからだ。

韓国のTQBが悪くなり、足きり対象が韓国になると、上位2チームが日本とカナダとなる。

そして、いざ決勝進出チームを決めるとなると日本とカナダの直接対戦成績となり、

カナダに負けている日本は、脱落ということになってしまうのだ。

 

韓国戦は、負けたら当然だめで、

勝つにもTQBを良くしながらも、大勝して韓国を脱落させてもだめだったのだ。

当時、巷では7点差はダメで6点差がいい、とか噂が立ったものだ。

 

ちなみに、2次ラウンドを戦う際は、4チームが並んだ時の複雑さや

コールドになった時のイニング数の違いなどによる複雑さも考慮しなければいけない。

ややこしいルールだ。

 

表の攻撃か、裏の攻撃かの差で9回の1イニングの差ができてしまったり、

ノーアウトでのサヨナラとツーアウトでのサヨナラでも8回0/3と8回2/3で違いが出る。

 

WBCでは、メキシコが勝ち上がりと一時発表されたものの、それが覆ったことは記憶に新しい。

WBC、一転してメキシコ敗退 ベネズエラが復活した「失点率」の怪

 

だが、こんな憂慮も関係なく、日本は韓国に完敗した。

こんなことを考えるまでもなく、日本は決勝に行ける実力がそもそもなかった。

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