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松坂はまだしがみつく

「またグラウンドで会えるように頑張っていきたい」

まだ松坂がこんなことを言っている。

 

松坂は中日入団が決まった時も

「何を言われようが、自分ではまだ悔いのない野球人生だとは思えない。」

と言っていた。

これを意訳して、「どう思われようと野球をつづけたい」という報道が多かった。

この意訳は間違っていた。

ソフトバンクには所属していたというだけで野球をやっていない。

けがの繰り返しと得意の違和感、リハビリ、そして1度の1軍登板も消化試合のもので1回失点5。

だから、とっくに野球を続けていない状態だったということだ。

 

中日ではカムバック賞を受賞し、復活だの、お帰りだの言われていたが、

30代後半のピッチャーがチームに貢献したと言える内容ではない。

若いピッチャーにチャンスを与えた方がよっぽど有益だ。

松坂の人気にあやかって中日が使っただけだし、その子供だましのような起用に

松坂ファンが踊っただけだ。

 

全体を見渡して、自分の立ち位置を理解し、辞めるべき時に辞めるのがプロ。

それを見事なまでにやってのけたのが黒田だった。

一流であればあるほど、その引き際は大事だ。

 

球界の循環を慮れば、身を引いた方がいい存在だ。

どこにもソッポを向かれ、引退表明をしないまま惨めな最後となりかねない。

駒田や工藤、中村紀のように。

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