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緊急イチロー特集 世界一の選手がワールドシリーズ出場なし

イチローが引退会見で、「引退というよりはクビになるんじゃないか、は、いつもあった。ニューヨーク行ってから、毎日そんな感じ。」

と語っていたように、そのころからイチローの去就は不安定だった。

 

事実、バッティングだけをとってみれば、ニューヨークに行ってからは打ち方が

どんどん悪くなり、マイアミの頃は、本当にあのイチローがこんな打ち方で

いいのか。イチローがその悪さに気づかないわけがないから、目が見えなくなり、

あんな打ち方でアプローチしなければ、見えないのではないか、とこの場では

繰り返し、記してきた。そして、それは悪くなる一方のまま、あのイチローの

プレーが途絶えることになった。

 

ヤンキースへ来たことで、

ワールドシリーズへの出場の可能性が、マリナーズ時代と比べ一気にあがったが、

ついにそれも実現しなかった。

 

今までも日本人でワールドシリーズ出場、ワールドチャンピオンは数人出ている。

上原はワールドシリーズで胴上げ投手になったし、松井はMVPだ。

投手のパイオニア野茂と野手のパイオニアイチローという投手と野手のNO.1が

出場できないというのは皮肉なものだ。

 

マリナーズ晩年から成績が下降し、イチローもクビか、もしくは

環境を変えたほうがいいなと思っているところでのヤンキース移籍だった。

この一報を聞いたとき、最高の移籍になると感じた。

スター選手ぞろいの名門チームで優勝を争う環境の中、

プレー自体が大きく変わる可能性があると思ったのだ。

 

マリナーズはイチローが活躍しなければ勝てない、

イチローが活躍しても勝てない可能性があるというチームだった。

この中でモチベーションの維持、安定した成績を残していくのは難しいもの。

その点、ヤンキースならイチローがだめでも他がいる。

だから自分の仕事に集中できる。

その場面で自分の最高のパフォーマンスをすることに集中できるのだ。

 

ただ、移籍当初のイチローに与えられた条件は酷なものだった。

外野は全て守り、特定のポジションは用意しない。

打順は下位。左ピッチャーの時はベンチ。というマリナーズのときの主役から

一気にサブにまで格下げされた。

 

それでも

そんなことは意に介している様子もなく、勝つことに喜びを見出していったように映った。

自分の仕事に集中したイチローは、チームの勝利に貢献する動きを見せていた。

マリナーズ時代のヒット量産を主眼としたプレーからつなげる打席、つなげる走塁をしだした。

 

そこで結果を残し、サブから下位のレギュラー、最後は定位置である1番まで掴みとり、

主役の一人にまでのしあがってきた。

 

改めてイチローの底力を感じ、日本人プレーヤーでこの芸当ができるのは

イチローしかいない。

もっと言えば

38歳で干された選手が、スター軍団の中でその地位を確立するまでのしあがってきたというのは、

世界広しと言えどイチローにしかできない芸当とも言えるかも知れない。

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