イチローが3度目の国民栄誉賞の打診を断ったと伝えられている。
国民栄誉賞は王のためのものであり、
今は形骸化し、政府のおべっかに使われているきらいがあるので、価値などない。
断っても、断っても、どうですか、どうですか、と誘ってくることに、イチローの
価値の大きさを見ることができるので、これでいいだろう。
しかし、打診という表現を使っているが、本来は打診という表現を使う類のもの
ではないように思える。
打診と言うと、もらってくださいよ、と、あげる側からお願いしているように聞こえる。
そもそも、国民栄誉賞は王のあまりに偉大な足跡に、国としても何らかの表彰を
しなきゃいけないということでできた。
ということは、政府の立場としては、偉大な足跡には、こちらとしては
表彰させていただく心づもりでいますが、どうですか。ということのはず。
断られているのに、3度もということは、受け取ってよ。お願いしますよ。と
言っているかのようだ。だから打診という表現になるのか。
イチローは最後の会見で「後悔などあろうはずがない」と言っていた。
その理由は、延長戦に突入し、試合終了が、終電もなくなろうかという夜中になった
にもかかわらず、20分以上も球場からほとんどのファンが帰らなかったことに
サプライズと受け取ったから。「映画かと思った」とも表現していた。
「どうしてそんなことしてくれたんだろう」とイチローは言っていたけど、
なんらびっくりすることではない。
むしろ当たり前であるし、どんなに飾っても大げさではない。
だってイチローさんだもん。
イチローさんに対してさっさと、帰ってしまうなんて無礼でしょ。
そして、それよりなにより、あなたの最後の姿を皆、目に焼き付けたいんだ。
皆、その場から離れられなかったんだ。その場にいたいんだ。
そして、伝えたいんだ。
ありがとうと。
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