プロのスポーツ選手になるには、技術が優れているからと考えがちだ。
階級があるスポーツであるボクシングなどは、体格を揃えて争うので技術の優劣が
顕著になる。
パワーがものを言う野球は無差別級なので、技術の優劣というより、まずは体が必要になる。
プロが見せる高度な技術に感心し、素人にはできないと、感動する。
それがプロスポーツ選手たる所以なのだから、その通りなのだが、
それもまずは体があるからできる業だ。
体があったればこそ、体力があるからこそ、スイングスピードが向上し、
難しい球も打てるようになったり、飛距離を出すことができたり、
速い球が投げられたり、遠くに投げられたりする。
野球素人の室伏が速球を投げて驚かせるのも、
タレントの樽美酒研二がヘタクソな投げ方で速球を投げるのも、体があるから。
逆に言うと、体がないから同じことをしても同じようなスピード、打球、飛距離が
出ないことになる。
そして、プロは野球をするために生きている。
それが仕事なので、それに専念していい環境があり、
常に野球だけやっていることを許される。
というより、野球ばかりやっていることが正義となる。
だから、どんどん野球の技術を向上するための体づくり、練習を積み重ねることができる。
球場を狭くする傾向があり、体づくりの情報が溢れている今、
その球場に合わせた体づくりをすれば、プロでいられる。
特別、技術に優れなくとも、フェンスを越える体と打ち方でプロ野球選手となる。
特別、技術が優れているわけではないプロ野球選手は多くなっていく。
野球は体が有利に働くスポーツ
そこで、イチローが引退会見で危惧した未来野球の方向もここにある。
つづく。
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