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夏が来れば思い出す投げすぎピッチャー

夏が来ると必ず話題になるピッチャーの投げすぎ問題。

金足農業がもう投げられないというところにまで吉田に頼ったようなケースがある一方、

前田健太や佐々木のように連投による疲労や使い過ぎを控えるための登板回避ということを選択するケースもある。

この選択により、負けたとしても、それは仕方がないことだ。

ピッチャーの体を慮れば、この選択はしなければならないし、いつかは、休ませる試合を作らなければならない。

ここで大事になってくるのがチームの目標をどこに置くか、ということだ。

優勝を目標とするなら、ベスト8で敗けようがベスト4で敗けようが一緒と捉えることができる。

その場合は、決勝までいけると仮定して、エースの力を発揮できるローテーションを考え、

相手と日程を見ながら、投手起用を考えることになるだろう。

その結果、早くに敗けても仕方がない戦い方だ。

ベスト8を目標にするなら、そこまでとにかくエースにがんばってもらい、

ベスト4の一戦は2番手以下が投げることになって、ボロボロの試合になっても仕方がないという戦い方だ。

前田は登板回避で泣き崩れたが、目標は優勝であり、その前に敗けるなど頭になかったので

不完全燃焼のまま終わりを告げられたことで泣き崩れたのだろう。


試合ごとの間隔を空けられれば、ピッチャーの投げ過ぎは問題にならない。

ダルビッシュもひと試合の球数は問題ではなく、連投が問題だと言っている。

1日300球投げても、1週間空けられれば、若いピッチャーは回復するわけだ。

だから球数制限などではなく、日程を改善することの方が得策となる。

そこには知恵がいる。

大会期間を延ばすとかには、相当の努力と協力が必要となってくる。

なんせ、今は、早くやって、とにかく早く、早くスケジュールをこなしたい姿勢だから。


1試合の中でも、早く投げろ、早くバッターボックスに入れ、いつまでサインを見てんだ、

タイムの時間が長すぎる、と試合進行を優先する今の方針からして、考え方を転換しなければならない。

本来、野球は間があり、心理を読むスポーツなので考える時間が勝負を左右するにもかかわらず。


日本で熱中する人が一気に増えたラグビーでは、あの体格の人間がぶつかり合うので、

1週間くらい空けて試合を行っていた。

それでも盛り上がりは衰えることなく熱かったものだ。

48試合を行うのに1月半くらいかけて、ワールドカップ大会の期間を設けていた。

奇しくも同じ試合数の甲子園は2週間程度で行う。

ラグビーの1/3くらいの期間ということになる。

しかも、場所は甲子園の1か所だ。

つまりは、詰め詰めの日程ということになる。


ラグビーの熱気が保ったように、期間を置いても、質と取り扱い方で盛り上がりは維持できる。

だから甲子園大会も1日2試合程度にして、毎日試合はあるけどチームの試合は間隔が空くとすれば

熱気を維持したまま投げ過ぎ問題が一気に解決する。

しかし、コストという超大な壁がそびえ立っているので実行できないでいる。

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