格差は是正するという社会の共通認識があるのでアマチュアには平等精神が当然と行き渡る。
だが、野球は勝負なので、ここで矛盾が発生する。平等はルールの中でしか通用しない。
平等と勝負は両立しない。
平等により高校野球では野球をやるために集まった野球名門校とただの野球好きが
集まった普通校が対戦する。
結果はハナからわかっていて相手をする名門校は時間がもったいない。
普段は名門校がそんなチームを相手にしないことからもわかることだ。
六大学ではハナから負けることが分かっている東大が他の5チームと同じだけ試合ができる。
東大は優勝したことがないし、1勝するだけで騒がれ、また連敗をする。
東大の選手たちは高校時代他の5チームの野球エリート達に相手にはされなかった。
神宮でも他の5チームは東大とやる時は全力を尽くさない。面倒くさい。
プロは金という大きな動機があるから相手が弱くてもいい。
相手が弱いほど勝つことが約束され、実入りが増えることになるのでそこの不満は解消される。
アマチュアの見返りは金ではない。
目的が違うのにここで平等を持ち出すと明らかに力が及ばない相手とやって時間の無駄となり、
やっている目的を実現できない。
平等と勝負は両立しないのだ。
アマチュアは手ごわい相手に勝とうと考え、鍛錬することで人生の肥やしにすることが大きな目的だ。
そもそも高校野球に金をかけ情熱を傾ける大人がいて、人生を賭けるほどの人が多いのは
それだけの手強い相手がいるからだ。
それはレベルの高い試合をしたい。その中で学びがある。
その中で勝つことこそ最高の喜びだと思うから。
ここに平等を持ち出していたら人生の教訓は得られない。
時間の浪費で弱者のマスターベーションとなり、技術の向上にも役に立たない。
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