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自分たちの野球をするとは

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センバツの組み合わせが決まり、球春到来だ。

選手からよく聞かれる自分たちの野球をやる、という決意。

これまで積み上げてきたことを戦いの土台とすることは当然であり、

日本中から集まる強豪相手にぶつけられる舞台は最高だ。

すると、敗れたチームからは自分たちの野球が出来なかった、となりがち。

おそらく不満の残る試合で、モヤモヤがあるためこのような言い方になるのだろう。

意味としては自滅してしまった、というところか。

ただ、それが実力だ。

対戦式の競技は相手のミスを誘ったり、裏をかいたり、弱点をついたりすることが戦略だから

思い通りに行かないことがほとんどで、試合というのはそうして経過していくもの。

ちなみにここで言う対戦式とは1対1やチーム対チームで勝負する競技のこと。

これに当てはまらないのがゴルフのように自分のスコア、

体操やフィギュアスケートのように点数、マラソンのようにタイムを競う競技のことをいう。

これらは駆け引きはあるものの相手のミスを誘うことはせず、自分のベストを尽くせばいい。

その結果、勝敗が決する。

対戦式は相手のミスを誘うよう仕掛けるが、これは卑怯ではなく競技の性質が

そうさせているので正々堂々の戦略となる。

自分たちの野球ができないのではなく、相手がさせなかったのだ。

つまり、実力で相手が勝っており、勝負に勝つということはそういうことだ。

自分たちの野球ができたと感じる場合は全て勝ってしまうことになる。

出来た時は勝った時であり、実力が上回っている時。

この発言は危険なものと思われる。

自分たちの野球ができたと思う満足感のある試合が本当の姿と思い、いつもそうなる、

と思い込んでしまったり、それこそが自分たちの真の姿と思ったり、

そういう野球を追求すればいい、と思ったりしまいがちとなる。

勝負は思う通り行かないことの方が多いと思ったほうがいいだろう。

成功体験に溺れていていては、一発勝負では自分たちの野球が出来なかった、で終わってしまう。

特にバッティングは顕著だ。

ほとんどが失敗に終わる。

高校野球では打率5割という強打者はいるものの、それでも半分は失敗している。

しかも5割の数字は力の弱いピッチャーを打ってきたことも含まれる。

一流の高校ピッチャーだけを相手に5割を残せる選手はいない。

打てるはずの球なのにできないことがあるくらいなのだから、

そこより上では思う結果は出ないということに早めに気づいた方がいいだろう。

出来ていないな、と思えば自分たちにはさせてもらえない相手、格上なのだ、と認識することだ。

そういう相手にはどう戦うかとして次につなげていかないと。

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