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センバツ有終

プロ野球が開幕し、今日は楽天・松井が初登板。

そして春のセンバツは平安高校が優勝した。

平安高校は非常にレベルの高い洗練されたチームである

という印象を受けた。

個々の能力もさることながら

各打順での役割を認識しているかのようにしっかり打ち、走り、つなげている。

ディレードダブルスチールを決めたシーンでは日頃の練習の成果を見せつけた。

序盤相手が浮ついている中、勝負どころを見極めさっさと攻め入り、

足技で加点し、ビックイニングをつくり、一気に勝負を決めている。

また

牽制球で2度アウトにする場面を観た。

昨日の牽制は1,2塁で1塁走者をアウトにしている。

守る側のセオリーは、先の塁の走者をケアする。

1.2塁であれば

2塁ランナーをケアし、1塁ランナーは前に走者がいるため

走ることができないので放っておく。

したがって、

1塁ランナーは自分の好きに走塁をできないため、

1塁手は牽制のためベースに入ることはせず、離れる。

そうすると

1塁ランナーには油断が生まれるものなのだ。

そこを

サインプレーで1塁手がさっとベースに入り、

その瞬間、ピッチャーが1塁へ送球し牽制死をとった。

こういうプレーも

日頃から連携プレーを繰り返しているからこそできるわけだ。

またこういったサインプレーというものは、1試合のうちまたは1大会のうち

そう何度も使えないプレーだ。

それは、相手にそのプレーを見せれば、同じような場面で

またやってくるのではないかと警戒される。

だからここぞの場面、

どうしてもここでアウトひとつが欲しい場面、

そういった勝負所で使ってくる。

その勝負所の見極めができるということもチーム全体で意思が統一されており、

相手の力量を見極めながらできるからということが言える。

洗練されたハイレベルなチームだ。

さすがは春夏通じて70回の出場を誇る古豪にして超名門校だと感動した。

こういう歴史のある高校が野球のおもしろさを伝えてくれるのが大変うれしい。

最近の強豪校は大型のチームが多い。

体格のいい選手を並べ

打ちまくり、力でねじ伏せるというもの。

しかし、

野球のおもしろさは打ちまくることやホームランにはない。

間合いと心理戦のスポーツと理解し、情報を駆使し、つないで守りぬき、

足を使い、相手よりミスを少なくして1点多く相手より取ることにある。

そういう面で

平安高校は個々が攻撃、守備とまとまっており、観ていて野球のおもしろさを

教えてくれるいいチームだった。

監督が

「てっぺんを狙いに行かなきゃいけないチーム」

と言っているそうだ。

その通りの実力を見せつけ近畿チャンピオンからセンバツ優勝と見事に王道を貫いた。

この分でいくと春夏連覇も十分ありえるチームだと思う。

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