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戦国・神奈川は横綱対決

 

今年の神奈川ベスト8を見ると、しっかり強豪校が残り、

シード校が6校残った。

 

そして、この夏はノーシードだった横浜もさすがに残ってきた。

 

どこもストロングポイントをもつ実力のある高校で

拮抗していたように思う。
私は、今年可能性が大いにあると思っていたのが横浜隼人。

 

部員150人を超えるような大所帯で

ここ数年、着実に力をつけている。

 

これまでは、

横浜高校あたりと比べると見劣りするチーム力だったが、

今夏は、のびのびした雰囲気の中、体格、実力も

トップに肩を並べるほどになった。

 

そして、ダークホースとして注目していたノーシードの山手学院は

好投手をもち、強豪相手にどんな戦いをするか。と思っていたが

準々決勝ではピッチャーにも疲れが出てきて、ここまでとなった。

 

その他、日大藤沢、慶応が少し見劣り、

桐光学園、平塚学園もちょっと厳しいが、はまれば優勝の可能性あり、

特に、桐光学園の3番をつけたアンダースローの2年生は良いピッチャーだ。

来年もおもしろい。

 

そんな中、下馬評1位の東海大相模が順当に勝ち上がった。

そして昨日の”千秋楽”は結局、
東海大相模と横浜高校という両横綱の”結び”に落ち着いた。

 

この神奈川の横綱対決。

序盤の進行は、まことにレベルが高い。

 

何が、レベルが高いかと言えば

当たり前のプレーを簡単にこなす。

ミスが出ても決してあわてず、フォローしてアウト一つを確実に

取ってくるのだ。

 

大学生を相手にしてもいい試合になるレベルだ。

 

そして、両チームとも全国レベルのピッチャーを2枚抱えている。

 

しかし、中盤からジワジワ下馬評1位の東海大相模が、

その実力差を見せてきた。

 

ハナから相手をのんでかかり、

常にリラックスして横浜高校を力でねじ伏せた。

 

東海大相模の方が、大人の野球をやっていた。

1段、いやそれ以上の高いレベルで野球をやっていた。

 

横浜高校はエラーを先にやってしまい、しかも外野がミスをしたため

失点につながった。

 

戦国・神奈川かと思ったが、

大会通じて、東海大相模の圧勝、楽勝だった。

次は、東海大相模の全国制覇に興味は移る。

 

ところでこの戦国・神奈川。

横浜高校の

ベンチ入りできなかったある選手は

桐光学園のアンダースロー対策として、下手投げばかりの練習をして

バッティングピッチャーを務めてきたそうだ。

 

自分の練習はせず、レギュラーメンバーの技術向上と

チームの進撃のために、その役に身を投じたことになる。

 

特に、怪我をしたというわけでなく、

プレーヤーとしての自分に見切りをつけたということか。

野球に予算をかけられる名門校ならではのことだが、

こんなの高校の部活動という域を超えている。

 

これを考えただけでも

神奈川のレベルの高さ、両横綱の決勝、横浜スタジアム満員は

当たり前のこととうなづける。

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