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U-18国際戦

ここまで日本が唯一、全勝で来ているU-18国際戦。

 

今、決勝をかけた韓国戦も2回を終わり、5点をリードしている。

もう勝ちを手中に収めたと言っていいだろう。それは、日本の投手陣が充実しているからだ。

 

地の利もあろうが、モチベーションの高さが日本の連勝の原因に思う。

 

この国際戦。

日本の高校生にとっては、今までやってきた野球とは、大いに異なる。

 

海外プレーヤーは、リストバンド、裾をひきずるなど自由に着こなし、

唾を吐きながらプレーをし、審判にも食って掛かる。

 

一番大きいのは木のバットの使用。

 

海外の今まで見たことないピッチャーに対して木のバットでのクリーンヒットの数は、極端に少ない。

 

特に左ピッチャ-に、左打者がてこずっていることが印象深い。

 

左バッターばかり並ぶ日本は長身でスピードのある左ピッチャー攻略はただ打つだけでは難しい。

 

左ピッチャーには、右バッターが右へ転がし間を抜くあたりが突破口となっている。

日本野球の象徴だ。

 

この打ち方をしていると、日本では、褒められることしかないのだが、これに溺れると、

違う野球をしてくる相手には通じないことがある。

右に打っていればいいという意識は、将来を考えれば、称賛されることとは限らない。

 

10点取ったオーストラリア戦も

ヒットは力量の劣るピッチャーが終盤に 出てきて、気落ちしている状況で重なった。

 

2戦に登板した佐藤が好投している。

考えずにぶんぶん振り回す相手には佐藤のフォークが有効のようだ。

 

高校生にして大リーグ一巡目指名の選手数人からも三振を取ることができている。

これは、自信になるだろう。

野球に対する思考の違いが日本を有利にしている。

 

ブンブン振り回し、大きい当たりを打つことこそ野球の醍醐味と思っている海外チームは与し易い。

 

カナダ戦で1点先制された後、先頭のオコエがエラーで出塁し、

その後右方向への進塁打のあと、前進守備のショートの横へゴロを打ち

ノーヒットで1点をとって追いついたシーンが典型だ。

 

清宮のようなスターをアマチュアでつくるのは勝負にいい影響を与えない。

一発勝負だから、1点がとても重要になる。それでもスターだから打たせてしまう。

打たすことは確率が低い作戦だから当然、失敗が多い。即敗戦につながりかねない。

 

怪我をしてまともなプレーができない清宮を4番に置いていることからも

話題になっている選手を使わなきゃいけないという意識が働いていることが伺える。

アマチュアでありながら。

 

少ないチャンスで、とるべき1点を取る野球が一発勝負では優先されるのだ。

大量点をとっている日本だが、打ちまくって点を獲っているわけでは無い。

 

オコエの足は相変わらず脅威のようだ。

予選ではセンター前ヒットを2塁打にし、甲子園では守備でも、走塁でも

野球ファン、プロスカウトに強烈な印象を残した。

 

この国際戦では、

カナダ戦でピッチャーゴロをカナダの不器用なピッチャーが取り損ね、

さらにセカンドも抜かれるのを見ると、一目散に2塁を狙った。

 

ライト前にコロコロと転がっている間にピッチャーゴロをツーベースにしてしまった。

 

今は、走塁に自信満々といった感じで走りまくっているが、

さらに上のレベルで冷静な判断とともにこの足を生かしてもらいたい。

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