さあ、日本シリーズがはじまった。

大谷という絶対的な存在。黒田というプロフェッショナル。

大いに盛り上がる今年の日本一決定戦。

大谷先発にどんな投球を見せるかワクワクした第一戦の先頭打者、田中は、

打てると思って打ちにいって差し込まれた。

序盤軽く投げてもこれなら、この試合大谷のペースになるだろうと思ったが、

雨の影響もあるのか抜けたり、沈んだりする球が多かった。

もともとコントロールは良くないが、かかりの悪い球は見極められるし、打てる。

牽制すらコントロールできない。鈴木を1塁に置いた場面では、牽制がランナーに当たるラッキー。

対する広島先発ジョンソンは、対照的で、角度のある投球に多彩な変化球。

コントロールもよく、出し入れできる。

普段、対戦のない日ハムはひと試合で対応するのは難しい。

中田、陽が最初の打席に全く合わず、翻弄されていた。

ジョンソンは右打者へのインコースへのカットボールを多用する。

ストライクからちょっとずらしてボールにするこの球は、

コースを間違えなければ、とても威力のある球。コントロールミスで少し中に入ると

一発がある。

そのジョンソンに対する大谷の二塁打。

あの打ち方でフェンスまで届くか。詰まっているのに、強引に振り切って打ち返す。

1人、桁違いだ。

広島の攻撃では、先制の回、一塁にフォアボールの鈴木を置いて

エルドレッドがスリーボールからボール球を空振りし、そのあとのまたボール球をライトフライ。

大谷を助ける。これは、戦犯級のミスだ。

広島ファンに日本一を届ける気があるなら、ベンチは待てと言うべき場面だった。

その後、エルドレッドはホームランを打ち、犠牲フライで打点をあげたが、

それで帳消しとはならない。

ピッチャーがリードを許さなかったから、エルドレッドに返上のチャンスが巡ってきただけで

ミスはミスだ。

戦況によってその時すべきプレーをしなければ、今日はよくても次は勝てないというのが勝負。

大谷相手に2回からセーフティースクイズを仕掛けた。

こういう野球をするのに、なぜエルドレッドに好きに打たせるか。

外国人に気を使っているのか。契約でそうなっているのか。

何にしろこれでは、場当たり采配で競技として野球を見たとき、つまらないものになる。

広島の先制は、日ハムのミスだった。

記録では重盗なのだろうが、ダブルスチールとは言い難い。

3塁ランナーの鈴木は、 二塁送球の状態を見てから走っていた。

日ハムとしては、意思疎通ができていたのか。

あのショートの動きを見るからには、キャッチャーは大谷にカットできるような送球を投げたのだろう。

そういうサインプレーだったかもしれない。だとすれば大谷のミスだ。

この日のピッチングを見ると、広島はジョンソンで2試合をとりたい。

黒田が大きなポイントとなりそうだ。