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U-18 第2ステージ快勝 対中国 日本代表

いわゆるベスト4進出した日本。

寺島の三者三振ではじまった中国戦。

中国も4強の一角に数えられているようだが、試合が始まる前からあきらかに日本が上。

左打者が多い日本に左の変化球ピッチャーをあててきた中国。

だが、球威、変化球とも日本の早川、堀の方が上だ。

追い込まれないうちに甘い球を打てば、打撃力が高くない日本も苦労するピッチャーではない。

 

寺島が4回で9奪三振のパーフェクトピッチング。

前回、藤嶋も参考パーフェクト。日本は今大会ここまで失点0。

完成度の違いを見せつけている。

相手は打って、捕って、投げるしか教えられていない野球。スクイズすら予想できない。

10代の野球としては日本の野球にはとうていついてこれない。

 

7回、寺島はフォアボールを出してパーフェクトならず。初めてのランナーを許す。

こうなれば、ピッチャー代え時か。

 

パワーは感じなくともいつの間にか点がかさみ、いつの間にか点差を広げる日本の野球。

相手は球数投げさせられ、守備の時間が長く、リズムに乗れず、疲れる。イライラする。

 

寺島は13奪三振、ノーヒットで7回を投げ切り、早川へスイッチ。

今大会、調子が上がらないとされる早川。

でも、中国に打たれるようなピッチャーではない。

 

林中の打撃が一番良いようだ。ここまで一番目立っている。

あと、甲子園に出ていないものの選出された納の打撃技術は高い。

野手で将来性を感じるのはこの2人。あとは、キャッチャーの渡辺。

 

早川が2回パーフェクトで締めた。昨日からノーヒットリレーの日本。早川、堀は信頼できる。

日本はここまで無失点で全勝。そしていよいよ今日は、今大会唯一の敵、韓国戦。

 

この試合3回まで点を取ることができなかったが、

相手の力量を判断して敗ける相手ではないと感じ取っていただろう。

相手のスイング、守備力、投手力と総合力を見れば確実に勝てる相手なので

チームで日本の野球をやって、次の戦いにつなげようと思ったはずだ。

日本の野球は技術のみならず、意識、向上心、集中力と各国より野球への取組が数段上と感じる。

スクイズで点を取り、相手のワイルドピッチでランナーが進み内野ゴロで加点する。

野球を娯楽のひとつととらえていない。10代では日本のシステムには勝てない。

 

昨年アメリカに敗れたのもアメリカ人の体力を生かした”投球力”に敗れた。

野球という事象に対する取り組みでは日本の10代が世界一。

 

野球だけに限らず、どんなマイナースポーツであっても日本人は、選択したことに真剣に取り組む。

ひとつの遊戯ととらえると見える各国とは大きな違いとなる。

そのことはどんな性質か。どうすれば高められるかと。さらにそれを人生にまで反映させる。

この国民性が10代では突出している。

 

寺島は体の回転と腕の振りが合っていないように映る。

剛腕のイメージがあるが、このくらいの真っ直ぐでは上のレベルでは通じない。

投げる時、体が最初から流れていくので潜在能力が発揮できていない。

これから変わっていく必要があろう。

 

この日紹介されていた裏話。

昨夏の甲子園決勝で対戦した東海大相模と仙台育英のエース、小笠原と佐藤。

日本代表としてチームメートになると

「お前の性格もっとはやく知りたかった。」

と、佐藤が言ったそうだ。

小笠原の性格を知っていれば、決勝の戦い方が変わっていたのに。

 

この日ホームランを打った4番・九鬼と秀岳館・鍛治舎監督の関係。

お父さんはやまびこ打線で有名になった池田高校で甲子園に出場しているそうだ。

鍛治舎監督とお父さんは共にパナソニックに勤めていた。

九鬼は地元の枚方ボーイズで鍛治舎監督に教わり、その鍛治舎監督が

秀岳館に就任することで熊本へ単身、入学を決めた。

鍛治舎監督が言うには

九鬼の選手としての成長曲線は30点。キャプテンとしての成長曲線は200点。だそうだ。

そんな九鬼のキャプテンシーが見えた一面。

甲子園の準決勝の北海戦に敗れた際、2年生ピッチャーの田浦に

「俺達の分まで優勝してくれ」と

泣きじゃくる後輩の肩をたたいていた。

そして、宿舎での食事では、九鬼がご飯を田浦の口にほおばらせていた。

「これが、俺のお前への期待だ。」と声をかけ、

田浦の能力の高さを認め、エースとして全国制覇してほしいという気持ちを伝えていた。

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