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終戦日本 松田のエラーの前のスライダーが勝負を分けた

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えっ初球ボール?

と始まったこの試合。このボール判定が、失点につながり敗因にならなければと思っていたところで

先頭を抑え、次の打者のファールフライを中田がフェンス際で好捕。ナイスプレー。

アメリカ初回三者凡退。

 

さあ、その裏の日本の攻撃、2006年イチローの再現だ。

イチローを引き継ぐに最も近い同じ天才・山田の先頭打者ホームランを期待した。

 

初回の日本の攻撃は、青木はインコースどん詰まり。

筒香は初球振り遅れのファール、二球目も振り遅れてのレフトフライ。

速球に押されている。

坂本もファストボールに押されファール。

中田、松田と動くボール、ツーシームに詰まらされる。

日本の打者が動くファストボールに皆、振り遅れ。

内に来れば詰まり、外に来ればファールかフライ。

最初から最後まで日本にはいないタイプのピッチャーに翻弄され、力でも押さえつけられた。

 

菅野は、コントロールが良かった。雨が湿り気を呼んで、手になじむとも。

菅野は過去にも雨の試合の中、無四球試合をしているそうだ。

手元の集計で、菅野は81球中47球がストライクコースかバッターに振らせていた。

 

3回先頭をヒットで出した後、スタントンの痛烈なゴロを松田が良く捕った。

ゲッツーと思われたが、菊池の足が早く離れた。

日本なら流れアウトで済ますところだが、リプレー検証がある今、通じなくなった。

痛いが、正当な野球だ。

 

日本も真似して録画確認を求める。これは、覆らず。

微妙なプレーは全て録画で確認するから審判いらないくらい。

3回まででアメリカ3度、日本が1度 判定が覆ったのが菊池の足が離れた1度。

結局、全部でアメリカ4度、日本1度の録画で確認し、判定が覆ったのが菊池のプレーと

松田の先頭打者での内野ゴロセーフ→アウトの2度だった。

この確認は準決勝から許されているそうだから、

認められていなければ松田がノーアウトのランナーとして出塁しているところだった。

勝負を左右するランナーだったかも。

 

芝生と土の切れ目が気になった菊池のエラー。

深く守ることが得意の菊池。

菊池のジェスチャーからは、球がブレたとしているようだった。強い打球に

雨の天然芝の影響で思ったようなバウンドではなかったのかも。

それより切れ目が気になったように見えた。

 

先頭にヒットを許すも小林の強肩で盗塁は悠々アウト。

モーションは大きいものの小林の鉄砲肩はスカッとさせられる。

 

そして、菊池がエラーを取り返すべくツーストライクと追い込まれ、

速いストレートに差し込まれ気味にファールしていたのになんとライトへホームラン。

ツーストライクからあのスイングをするかね。決め打ちしに行ったかのようだ。

ツーストライクから菊池のような小さい打者が、ホームランを打つのは通常考えられない。

ホームランを打つには強いスイングで体の前で捉えなければならない。

そうすると判断を早めにするので、間違えば空振りの可能性が高くなる。

通常は体の近くまで引き付けて打とうとするものだが、菊池はしっかりスイングして捉えた。

ただ、ライトなので引き付けて打つ意識もあったのかもしれない、それを

小柄な菊池がオーバーフェンスするとは。

その前のファールは159㌔と表示されており、剛速球という認識になる。

これをツーストライクから対応するのは大変なはずでヒットすら難しいものなのに。

 

7回から登板の千賀が三者連続三振。真っ直ぐでもフォークでも空振りをとる。

 

2点目は松田のイージーゴロエラー。

松田は緩いゴロも両手で捕りに行く傾向がある。

捕球に詰まった形となった。つまり打球と自分との距離がとれなくなり、

自分の体の近くで打球をさばこうとした。

すると、バウンドはハーフバウンドとなり難しくなる。

こういう緩い打球は走りながら片手で捕った方が楽だ。

そして、三塁ランナーが走っているのも目に入ったため大事に捕りに行き、

ダッシュして捕るのを止め、待って捕ることを一瞬で選択した。

さらにランナーが目に入ったためバウンドが中途半端になったのだろう。

足の運びの一瞬の迷いが招いたミスだ。

その迷いも終盤の大事な場面というプレッシャーからだろう。

 

このエラーよりこの試合の大きなポイントとなったのが

その前の2塁打だ。

2ストライクと追い込んでいながらストライクコースにスライダーを投げ込んでしまった。

なぜスライダーをストライクに投げたんだ。この配球は理解できない。

これはミスだ。松田のエラーよりこちらの方が大きいミス。

 

8回、代打・内川が内川らしいヒットで出塁後、山田には2球目に送りバント。

打たせてもいいし、動いてもいい場面だ。もう少し、じっくり見たかった。

むしろ山田には打たせてほしかった。

そして、角度は良かったが、詰まってしまった筒香の打球。

 

9回ワンポイントで1人1殺。平野→宮西→秋吉。

投手フル動員で9回の攻撃に賭ける日本ベンチ。

宮西に対する左バッターのホスマーは、スライダーをはじめから狙っていたのではないか。

初球の真っ直ぐ空振りはブラフで、次のスライダーを踏み込んで確実にとらえた。

 

秋吉が、代わって二人を共にフライで抑えた。

ナイターの高いフライを半身で捕った中田は「あぶねー」だって。

 

先日この場で懸念した環境の変化でのパフォーマンスの低下で敗けた格好となった。

不慣れな屋外のナイターでの一戦は、その環境が勝敗に大きく影響すると記していたが、

現実のものとなった。

初体験と言ってよい海外の球場で気候も日本とは全く変わる。

球場の雰囲気が変わり、それへの対応、

短期間とはいえ生活環境も変わり、体調管理も大変だったはず。

あらゆる環境が一変した。

今まで日本のドーム球場でノビノビやらせてもらえ、全てが日本を味方し、有利に展開したが、

不慣れな海外、初めての球場、日本と違う天候のナイター、相手は格上。

不慣れな生活環境、時差ボケ、体調と食事の管理。マイナス材料を克服できない形となった。

雨の天然芝での屋外ナイターでエラーが出たし、打者も感覚がつかめなかったり

見にくかったりしたかもしれない。

 

打者陣に目立った詰まる打球は相手の速くて動く球ももちろんだが、ナイターが影響したかもしれない。

菊池と松田のエラーも不慣れな球場で起こり、坂本と秋山が危うくお見合いしそうなシーンもあった。

 

大谷、ダルビッシュ、田中、前田、岩隈を欠き、

柳田、糸井がいないので本当の日本代表ではなかった。

投手陣は良く抑えたが、敗戦は力の差だ。

ピッチャーに翻弄され、まともなスイングはさせてもらえない。

打者は全くついて行けなかった。

ここが完全に力の差。

 

アメリカの打者はフルスイングしてくるので三振も多くなる。

当たればものすごい強烈だが、空振りの可能性も高いというスイングだ。

一方の日本はまともなフルスイングはない。

しっかりスイングしてとらえたのは菊池のホームランだけ。

良い試合とは言えない。

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