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大谷を抑える田中が選手としての能力が上か ピッチャーとバッターの優劣は計れない

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先日、田中と大谷が“初対戦”をした。

田中が投げ、大谷が打席に立つという図式だった。

大谷は日本時代を含め、田中を全く打てていない。

したがい、両者の“初対戦”は、田中が勝利し、先輩の貫禄を見せたという認識になる。

 

だが、野球において、ピッチャーとバッターは対戦しているのか。

チーム対チームは対戦だ。ピッチャーの投げ合いも対戦だ。

ところが、ピッチャーとバッターということになると話は変わる。

 

大谷は、田中から全くヒットを打っていない。

だからと言って、選手としての能力で田中が上回っているとは言い切れない。

それは、ピッチャーとバッターはやることが全く違うからだ。

 

ピッチャー同士の優劣、バッター同士の優劣は計ることができる。

ピッチャー同士なら球の速さ、奪三振の数、防御率、クオリティスタートの数などで価値を計っている。

バッター同士なら打率、ホームラン、打点、安打数、スイングスピードなど。

 

ピッチャーとバッターを比較するとどうだ。

かたや投げる人、かたや打つ人。

5体を使いキャッチャー目がけてボールを投げ込むピッチャー。

5体を使って、ピッチャーが投げ込むボールにバットという道具をアジャストするバッター。

やることが全く違う。

 

だからプロではそれぞれに得意な方をやるわけだ。

野球くらいではないだろうか。

やることが全く違う2人が対戦の図式をとるのは。

 

サッカー、ラグビーなんかはひとつのボールを奪い合う。

守りが得意な人と攻めが得意な人がおり、任務は違うものの

守りの人が攻めてもいいし、その逆もしかりだ。

相手陣地へボールを進める行為を攻める選手がし、ボールを自陣から遠ざける行為を守る選手がしている。

守る側の選手にボールが渡れば、この瞬間、行為が逆転することになる。

対戦と言える。

 

個人競技はもちろん同じことをして対戦の図式をとる。

陸上、体操、水泳のオリンピック3大競技はもちろんのこと

テニスや卓球、バトミントンなどの球技もしかりだ。

 

いろいろ思い浮かべてもやはり野球だけだ。

対戦する2人が全く違うことをするのは。

 

本来、対戦と呼ぶのであれば、勝ち越した方が優秀であるはずだ。

つまり、投手と打者の対戦であれば5割超抑えれば投手の勝ち、

5割超ヒットすれば打者の勝ち。5割丁度なら引き分け。

 

しかし一般的には3割打つと打者は優秀とされ、

対戦としても打ちこんでいると評価することが多いもの。

 

マウンドからホームベースまでは18.44メートルと規定されている。

たとえば、これを1メートル伸ばしても1メートル狭めても、今の野球概念を大きく変えることになるだろう。

 

1メートル伸ばせば、首位打者は毎年5割を超えるかもしれない。

逆に狭めれば、2割そこそこで優秀となるかもしれない。

 

作戦も変わってくる。

 

1メートル伸ばせば、打つ作戦が増えるだろう。

10点くらいじゃセーフティーリードにならないかもしれない。

狭めれば、バント、盗塁、待球作戦が増えるかもしれない。

 

選手の需要も変わる。

1メートル伸ばせば体の大きいパワーがある人ばかりがプロ野球選手になり、

狭めれば、足の速い選手が求められるかもしれない。

明日へ続く。

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