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日大三高が力でねじ伏せてベスト16へ進出

奈良大付属のピッチャーくらいなら、日大三高は腐るほど練習試合などで対戦してきたはずだ。

与しやすい。先に点を獲られて焦ったり、ミスショットをしなければ

10点くらい獲ってもおかしくないと見られた。

初回に2点を先制して、それも快音を響かせてのものだったので、一気に日大三は気楽となり

ペースをつかむことができた。こういう展開になると、大型チームは強い。

 

日大三は、この2戦は相手に恵まれた。

日大三にだけ言えることではないが、強豪がバラけた大会だ。

だから、ピッチャーの疲労とともに、ベスト8からは、これまでとは違う戦いとなる。

 

日大三高は、最終回ワンアウト1,3塁、5点差ある状況で

ピッチャーゴロを悪送球してアウトを1つも取ることができなかった。

全く慌てる場面でない。

5点差あるのだから、ひとつアウトを取れば十分だ。

それを、ゲッツーを欲しがり、早く試合を終わらせたいと焦ってしまった。

監督は繰り返し、この場面はしっかりゲッツーにしなければいけないと言っていた。

そうではない。

確かにしっかりゲッツーを獲る場面だが、それよりアウト1つだけでも十分の場面という

落ち着いたプレーをするべきなのだ。

それが、自然ゲッツーにつながる。

勝負をかけて、リスクをとるべき場面とそうでない場面を見極めろということ。

これが、手が滑ったとか、たまたまのミスなら良いが、焦っての悪送球では状況が見えていない

ということになる。

結果論ではない。

甲子園の大舞台の大詰めの場面だから、それも仕方がないなどというのは甘い見方。

本当にチャンピオンを目指すなら、こういうことをしていてはダメなのだ。

状況を把握して、今、すべきプレーの選択をする。決して焦らない。

 

試合後の監督のコメントからして、4点差あるのに追い詰められている発言だ。

投げて、打って、捕る、を繰り返す野球をするという印象の大型チームである、日大三高は

こういう部分の指導や意識は浸透していないと思われる。

 

真の王者として優勝を狙い、さらには力の差を見せつけるのなら、

すべきプレーをサラッとこなすチームとなるべき鍛錬を求めたい。

すると、こいつらツエーという印象を与えられる。

それだけで、他のチームへのプレッシャーとなる。

単にピッチャーが抑え、バッターが打って勝つのではなく、

優勝チームには、スキのない野球を見せて、さすがと思わせてほしい。

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