吉田は大会NO.1の噂に違わぬピッチングを見せた。
下半身を使った投球をしているので、力感なくとも伸びのある球を放れる。
ということは、力投しなくとも空振りを取れるし、打ち取れる。
ストライクを取っていける。
この日はバラつきがあったが、既に完成度の高いピッチャーだ。
下半身を使っているだけに連投がきくとはいえ、初戦だけで157球を要した。
次戦まで中5日ではあるが、勝ち上がっていけば日程が詰まる。
将来のあるピッチャーには使いすぎる前に敗けてほしいという気持ちにもなってしまう。
そして、早いうちに優勝候補に対するピッチング、優勝候補がどういう反応をするか、を見たい。
次の次は横浜とやる。
そして連覇を狙う花咲徳栄だが、そこまでの戦力はない。
埼玉が南北に分かれていなければ、浦和学院には勝てなかっただろう。
実は、全国制覇した昨年も戦力は高くなかった。
大阪桐蔭や秀岳館や横浜といった大型チーム、
智弁和歌山や明徳その他の伝統校との対戦がなく、去っていてくれ、山場となる前橋育英を退け、
決勝は疲弊した広陵だった。勝ち上がるには恵まれたのだった。
エースで4番の大黒柱・野村は体が大きいが、投げ方が良くないので球威はない。
さらに、球がバラつくので打者に脅威を与えない。
好球必打でつなぐ鳴門の打線を止められない序盤。その後も苦しい投球だが、失点を許さなかった。
何とかゲームをつくってきた鳴門のサウスポーも9イニングの中ではつかまった。
終盤に逆転を許し、勢いに乗る花咲徳栄に8点を許した。
両チーム合わせてエラー1の試合だったが、花咲徳栄は狭殺プレーを2度失敗した。
そういうところを鍛えられていないと、守備力が高いとは言えない。
狭殺プレーは、もらったチャンスなのだから、冷静に処理する力を身に着けておかなければ
ならない。
滅多にないようなプレーに対処できるところは、しっかり練習を積んできたか、選手個々のセンス
の高さを問われる場面だ。
全てのチームに言えることで、こういうところで恬淡とこなすチームが強いチーム。
https://twitter.com/yakyucolumn