オーストラリアの先発ピッチャーは長身でありながら横を向いて、大きなテーク
バックからサイドハンドだ。
球威がないので、左打者は見やすい。初見でもフルスイングできるタイプだ。
そこで丸を1番にもってきた選択と、源田を先発させた選択は褒められる。
守備の兼ね合いもあるが、坂本と山田を温存しておくというか、省いた決断は
見直せる。どうせ、どこかで左ピッチャーが出てくるからそこで、いざ使えばいい。
もっと左で固めてもいい。
菊池と鈴木が結果を出しているので、打順を代えづらいが、2人を下位にもっていき、
左打線で上位を固めて、さっさと点を獲ってしまうという作戦もある。
ただ、今回の代表に左打者は意外に少ない。最近の野球は左打者偏重の気があるだけに、
意外だ。だから、これが精一杯の起用。
脚のためだけに呼んだ周東が、期待通りの働きだ。
国際戦で細かいことがうまくない大型チームには脚がとても有効になる。
周東が3塁へ到達したことで、セーフティのアイディアが最も浮かぶのは源田だろう。
そういう意味では最高の打者に周ってきたし、最高の打者の時の3盗と言える
周東もやるかもという用意があったはずだ。
そもそも3盗自体が、源田へのメッセージだったかもしれない。セーフティやってよ、という。
2死から周東ならワンヒットで還れるのに、わざわざ走らなくとも、という気になるもの。
セーフになる確信があったから走り、キャッチャーの暴投を誘う、あるいは
パスボールで突っ込むことを考えて走ったのだろうが、源田へのメッセージだとしたらかっこいい。
源田もそのメッセージを受け取ったとして、やったのならなおかっこいい。
周東は正直びっくりしたというヒーローインタビューなのでそれはないことになったが。
センス爆発の俊足コンビのもぎとった1点はこれぞ野球と言えるもの。
すばらしいイニングだった。
これは稲葉も気持ちいいし、チームはこれ以上ないほど盛り上がる。
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