野球における守備と走塁のプレーの質を決めるに最も大きなことが一歩目だ。
一歩目を快調に反応、飛び出せば、好結果につながりやすく、また好プレーは
一歩目の出来が良いことが条件になってくる。
一球一球の積み重ねである野球は、その一球の一瞬に集中する。
野手は一球に全員が集中し、打球が飛べば、それぞれが打球の行方に合わせた動きをする。
全員に役割があり、サードゴロでもライトには役割があり、
レフトフライでもキャッチャーには役割がある。
間があるスポーツである野球は、一球ごとに集中をリセットし、これを繰り返す。
アウトカウント、ボールカウントでランナーの動きは全て変わることになり、
一球一球の間に、こうだったらこう走る、または走らないなど考える。
その一球に対する集中で、一歩目が大事となってくるのだが、意思を持って集中
しようとしても、思い通りに集中することができるものではない。
そして、1歩目を最適にするための、
集中度の高い時とベストの一瞬をマッチさせることが難しい。
調子がいいと感じる時は、この集中がうまく行っているという時を
言うことが多いように思われる。
調子がいい時は集中力が高く、ゆえに調子よく感じ、体もうまく動く。
集中力が高い時は、体の動きに限らず、閃いたり、思い出したりという啓示を受け、
こんな楽しいことはない時間だ。
これは、野球に限らず、スポーツに限らず、あらゆる人間生活のあらゆる場面で
共通する。勉強や研究、仕事、調理、ゲーム、その他あらゆる場面で。
ゾーンなんていう言い方もこれの範疇だと思われる。
この時間を生み出すのは、やはり、その対象となる事象への鍛錬がなせる業だろう。
長く鍛錬を続け、経験によって身に着く感覚で、
あいつはセンスがあると言う時は、これらを獲得した奴の事だ。
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