地方予選も佳境に入ってきた。
強豪同士の1戦やジャイアントキリングが高校野球のおもしろさ。
今年も波乱を伝えるニュースが駆け巡っている。
BIG4と言われる佐々木、奥川、及川、西は順調に勝ち上がっている。
そして、今年もエース温存で敗れ去るチームを見受ける。
これをやると、どうしても不完全燃焼感が残り、采配への疑問を持ちがちだ。
だが、1人のピッチャーをこの短い夏の間に何度も、何イニングも、投げさせられない。
どこかで、力量の劣るピッチャーに頼らざるを得ない。
エース級を何枚も抱えている最近の名門校なら、エース以上のピッチングをする
こともあるが、地方予選のほとんどのチームがエースに力を発揮してもらわなければならない。
だから、どこかで休ませる。
したがい、エースを使わなかったからという論は当てはまらない。
どうせどこかで負ける。
公立校の大船渡は準々決勝で佐々木を温存した。
前の日、延長戦を194球投げていたので当然の処置だ。
おそらく、公立校の大船渡の選手層は厚くないのだろう。
この準決勝も延長戦にもつれこむ接戦となったが、それでも佐々木はマウンドに
上がることはなかった。監督の英断と言える。大会前から選手に伝え、チームとして
そうして戦うと統一されていたかもしれない。
佐々木には日本中が期待する将来もある。
目標をどこに置くかということになる。
甲子園出場は無理。1戦必勝でいけるとこまでなのか。あるいは、なんとか強豪校に
一泡吹かせることを目標とする。あるいは、ベスト8が目標。
とかいうのなら、毎試合エースが投げ、エースとともに心中すればいい。
優勝を目標に置くなら、ピッチャー起用を駆使して、2番手、3番手が失点し、
それで敗れたら仕方がない。
エース温存というリスクを負わないで勝ちあがれるものか。
マエケン最後の夏は、前田温存のチーム方針でリードを許し、前田を投入したものの
追いつけず、敗れ去った。
前田は立ち上がれないほど泣き崩れた。
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