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県立相模原 連日の奇跡はならず

準々決勝で高校野球史上に残るジャイアントキリングを演じた県立相模原が

昨夏、崖っぷちにまで追い込んでやった、横浜と並ぶ神奈川の横綱・東海大相模に

準決勝で敗れた。

 

この両者は昨夏、準々決勝で顔を合わせている。

県相が初回にいきなり5点を先制し、一時は追いつかれるも、

7回にまた3点差に突き放した。

2点差で迎えた最終回は2ランで同点となると、最後は名門の底力にサヨナラという

ゲームになった。

 

県相は昨夏の試合を再現し、今年こそ。東海大相模は昨夏を教訓に、本気で対する。

とは言え、東海大相模としては横浜が消えてくれたことはすごく楽になった。

横浜がいなくなった時点でおそらく、もう甲子園をほぼ手中に収めたと思っているはずだ。

県相は、ここまで勝ち上がってくるのも1戦必勝で大変だ。

日大高、横浜商、横浜と神奈川の強豪私立で、実績としては全てが格上のチームに

接戦で勝ち上がってきた。

 

その頼りは何と言ってもエース・天池。

天池は細身で、いかにも公立校の選手だが、強豪チームへ行っても、

マウンドを任されるだけの力量がある。

この後も野球を続けるのなら、体を大きくして、もっと良いピッチャーになれる。

上野学園・赤坂とおなじように、伸びしろが一杯でおもしろい。

天池は昨年、東海大相模を追い詰めた時、詰襟で、スタンドにいたと

いう。ベンチ入りできず、スタンドで応援していたというのだからおもしろい。

 

天池は、この日、持ち味であるシュートして低めに行く球をとってもらないシーンが

目立った。

同じ準決勝の第一試合ではボール2つも外れているような球をストライクコール

していたのだから、その球審だったらとってもらえていただろう。

 

天池は横浜、東海大相模と神奈川の両横綱と連戦になってしまったのも不運だ。

東海大相模が他の強豪とぶつかり、取りこぼしていてくれていたら、わずかな

可能性が大きくなっていた。

日大藤沢、桐光学園あたりなら、もっと良い勝負ができたはずだ。

横浜と東海大相模を続けて倒さなければいけないのはきつい。

 

台風が近づき、雨も予想されたのに、晴れてしまったのも、プラスではなかったろう。

ピッチングは良かったので、休養は関係なかったと言えるが、

それでも調整の時間がもてた方がよかったはずだ。

 

神奈川はここ最近、横浜高校か横浜高校に勝ったチームが甲子園に出ていたのだが、

そのジンクスもここまでとなった。

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