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U-18 VS韓国 最後まで守備のほころび

佐々木の球威ならストライクコースにどんどん投げ込んで行っても、そうそう打たれはしない。

変化球があることが印象付けられると、ど真ん中のストレートでも振り遅れる。

佐々木で懸念されるのはコントロールなので、コーナーや配球を意識せず、

どんどんストライクを投げ込んだらいい。

これが、パワーピッチャーのみできる芸当だ。

捕まったら、後ろにも一流ピッチャーが控えているから大丈夫だ。

 

と思ったら、また手のマメを気にして、1イニングで降板してしまった。

2番手は西を持ってきた。この大会、西に頼る、フル回転だ。

フル回転はいいが、回またぎで毎試合使うのは避けた方がいい。

毎試合使うにも2イニングくらいにとどめてあげたい。

それは、疲れがどうこうということではない。疲れなどは別に構わないし、

選手は使ってもらえるなら疲れなどどうでもいい。

それより、ケガをしないかだけが気にかかる。

佐々木のマメくらいの話ならいいが、肩ひじへの負担だけは気になる。

 

これまで相手ピッチャーに左が多くとも、左打者が上位を占めていた日本打線。

韓国は右ピッチャーなのに、右打者の西を5番に置くという首をかしげたくなる采配だ。

各選手の調子を鑑みての並びと言うことなのだろうが、右対右、左対左を軽視している。

それとも予想が外れたのだろうか。

 

韓国によく見られる大振りで遠回りするスイングが、このチームにも見られる。

こういうスイングをしてくれれば、与し易い。

一発には気をつけなければいけないが、さほど恐怖はないはずだ。

打線が先に点を獲っていってあげれば、ピッチャーは攻めの投球ができる。

ストライク先行の投球ができる。そうすると、どんどんペースがよくなるはずだ。

 

同点となるサードゴロに石川は2塁ランナーが気になったか、

ワンバウンドで投げるかダイレクトで投げるか迷ったか。

相変わらず、内野陣にほころびが続いている。

これは、ミスではあるが、失くせと言っても仕方がないところなので

どういう守りをするかということをチームで突き合わせておきたかった。

この場で何度も記してきた、中継プレー、走塁など、できることと同様に

チームとして方針を確認することだった。

 

西の返球は見事だった。

完全にサヨナラを覚悟した打球に、体が右へと流れながらよくワンバウンド返球をした。

西のピッチャーとしての体や肩の強さがこの場面で生きた。

超ビッグプレー。

 

大会通じて守備のほころびで敗けた。

日本のピッチャーは、いつも世界を相手にしても大量失点は許さない。

今年のチームはそれを援護できない打線に映った。

ただ、それも仕方がない。不慣れなことが多いので、点が獲れないのははじめから

わかっている。だから、守り、走塁、ミスというところが勝負になる。

 

これからの高校生の国際戦におけるチーム作りを再考するにいい教材になっただろう。

左打者偏重、いくつもの守備を兼任のチーム作りはベストチームとは思えない。

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