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自分たちの野球が出来なかったとは

この夏、甲子園で敗れた選手のコメントで、涙ながらに自分たちの野球が出来なかった、というものがあった。

おそらく不満の残る試合で、モヤモヤがあるためこのような言い方をする。

意味としては自滅してしまったということなのだろう。

 

ただ、それが実力だ。

対戦式の競技は相手のミスを誘ったり、裏をかいたり、弱点をついたりすることが戦略だから

思い通りに行かないことがほとんどで、試合というのはそうして経過していく。

自分たちの野球ができないのではなく、相手がさせなかったのだ。

つまり、実力で相手が勝っており、勝負に勝つということはそういうことなのだ。

自分たちの野球ができたと感じる場合は全て勝ってしまうことになる。

出来た時は勝った時であり、実力が上回っている時だ。

この発言は危険なものと思われる。

自分たちの野球ができたと思う満足感のある試合が本当の姿と思い、いつもそうなる、と

思い込んでしまったり、それこそが自分たちの真の姿と思ったり、そういう野球を追求すればいい、

と思ったりしまいがちだ。

ただ、勝負は思う通り行かないことの方が多いと思ったほうがいい。

成功体験に溺れていていては、一発勝負では自分たちの野球が出来なかった、で終わってしまう。

 

特にバッティングは顕著だ。ほとんどが失敗に終わる。

高校野球では打率5割という強打者はいるものの、それでも半分は失敗している。

しかも5割の数字は力の弱いピッチャーを打ってきたことも含まれる。

一流の高校ピッチャーだけを相手に5割を残せる選手はいない。

打てるはずの球なのにできないことがあるくらいなのだから、そこより上では思う結果は出ないということを

早めに気づいた方がいいだろう。

出来ていないなと思えば自分たちにはさせてもらえない相手、格上だ。

そういう相手にはどう戦うかとして次につなげていく。

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