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打ちあうことではじまった野球なのに申告敬遠まで生まれてしまった

複雑なルールゆえ、手が加えられることがよくある野球だが、

その中で申告敬遠はあくまで派生のものと言えるだろう。

2022-7-6 複雑なルールゆえに頻繁に手が加えられる野球というスポーツ

 

野球誕生の時、ルールの下で敬遠というものを想定していない。

ゲームをしていくうちに戦略として生まれたのだ。

もともとは、野球は打者の打ちやすい球を投げ、両チーム打ち合い、得点を競うゲームと聞く。

そのうちに、ピッチャーの力量という要素が加わり、ゲームの方向が変わった。

そうして生まれたのが打者と勝負しない、避けるという敬遠だ。

 

たとえばホームランというのは外野に制限を持たせないとグラウンドを広く用意しなきゃいけなく、

土地の制限があろうからフェンスで区切り、それ以上の打球はその時点でホームラン、

つまり得点とする、というルールにした。

 

どっちみちそんなに遠くに飛んだ打球を追いかけて行って、拾ってバックホームしたって間に合わないから、

もうその時点で得点としよう、また、区切りを持たせなければ、外野は大きな打球に備えて1

00メートルも150メートルも後ろに守るようになる。

すると外野がガラガラに空き、ヒットゾーンが広くなる。それに備えて内野手が下がれば、

内野ゴロアウトが生まれない。

 

じゃあ守備の人数を増やしてやるか、とか考えた結果、外野に区切りを持たせよう、

ということになったのではないか。

 

そしてそこまで飛ばすのは打者の圧倒的勝利であり、

それはスポーツ、競技としての美しさだから最大の褒美を与えようとした。

それがホームランという賛美であり、その時点で得点という褒美だ。

 

これにより外野フェンスの外に観客が入ることができるという利点も生まれた。

さらに、ホームランのために設けたフェンスの外へ今度は、フィールド内でワンバウンドした打球が

弾んで入ってしまうという現象も生まれた。

フェンスの向こうには追いかけていけないからこれはツーベースヒットにしよう、

ということでエンタイトルツーベースが誕生した。

このように、自然な流れでルールが整備されていったと思われる。

 

敬遠もどうせ一塁が空いていて、強打者なら歩かせた方が得策だという守備側の知恵だ。

ゲームを重ねていくうちに生まれた作戦、戦略としての現象だ。

 

では、申告敬遠は。

明日へ。

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