野球誕生の時、ルールの下で敬遠というものを想定していない。
ゲームをしていくうちに戦略として生まれた。
2022-7-6 複雑なルールゆえに頻繁に手が加えられる野球というスポーツ
2022-7-7 打ちあうことではじまった野球なのに申告敬遠まで生まれてしまった
野球はもともとストライクを投げて打つというゲームだった。
ピッチャーは基本、ストライクを投げなさいというルールであり、
ストライクと規定される範囲を外れる球は悪い球とされ、それはボールという判定を下し、
悪い球はゲーム性を損なうので、それにはペナルティが与えられた。
ボールという判定はペナルティであり、それが4つ積み重ねればテイクワンベースというルールだ。
あくまで敬遠は戦術であり、競技の作戦のひとつだから、これをルールに組み入れることは本来、必要なかろう。
たとえばコリジョンルールは、もともとルールの中でキャッチャーへの体当たりが許されていたものの、
それは危険だから、やめよう、ということでやめた。
これは戦術が身体に危険を及ぼす行為だから規制を入れたのだ。
昨日、記したホームランは、広さを確保できない、遠くまで追いかけて行ってもどうせ間に合わない、
ということでフェンスを設け、合理的にその先へ打球が飛べば得点とした。
すると、バウンドしてフェンスを越えてしまう打球も生まれ、これはエンタイトルツーベースとしよう、
となった。
リクエスト制度は、一瞬の判定を1人の判断に委ねるという無謀に、ついに一歩改善が
はかられた制度だ。
判定は正確だけが是であるので、それに近づく方向へルール改正が施されることが当然だ。
テクノロジーの進化により、そちらの方が正確だと全ての人が納得いく方法だから、採用した。
野球のルールをつくり実際ゲームをすると、これらの現象が起きることわかり、規制を設けるにいたったわけだ。
ところが、申告敬遠はコリジョンのような身体危惧ではないし、ホームランやエンタイトルツーベースのように
決めなきゃいけないことじゃないし、リクエスト制度のように納得、改善への方向でもない。
合理がないということだ。
次回へつづく。