敗けたら終わりのトーナメント戦、経験未熟、たった2年数か月の間で少ない公式戦といった
条件と要素をもつ高校野球では初回がとても大事だ。
立ち上がりが難しいということ。
ここで得点が多く入り、その後0が続くという試合展開は多数ある。
フォアボールやエラーが必ずからみ、試合が決まってしまう。
その後、失点した方が落ち着き、得点した方は粗くなり、お互いに0が続くのだ。
初回がとても悔やまれる。
特に実力で劣る方のチームは立ち上がりがとても大事になる。
実力上位のチームを相手に逆転は厳しいから、なんとしても先に点を獲って逃げたいのだ。
甲子園初日の樹徳は良い右ピッチャーを擁していた。
ところが序盤で内野陣の拙守で失点した。
ピッチャーは打ち取ったのにアウトが増えずランナーが増えることにがっくり来る。
球数重ねられることになり、何球投げればいいんだよ、と疲れるのだ。
バックがアウトをとってやらないと実力あるピッチャーもどんどん球数重ねられ崩れていく。
そしてこの初回のひとつの拙守が結局、致命傷となる。
その後、試合が均衡して逆にビハインドチームが初回を除けば押しているような展開でも
時すでに遅し、となってしまう。
立ち上がりの入りを冷静にこなせるチームが強いチームだ。