昨日まで4回に渡り流し打ちの考察を展開した。
そもそもは流し打ちの定義が分からなかったことから始まった。
右打者がライト方向、左打者がレフト方向に打つと流し打ちとされていることが多い。
だからその言い方に疑問を持ったからだ。
その際、野球用語が一般用語になった例を列挙した。
一般生活でアウトと言えば、それはやっちゃダメ、やっちゃったら罰を受ける行為。
セーフは安全を意味し、危険回避や失敗回避、安全確保に両手を広げて表現する。
許容範囲はストライク、ボールで表現する。
好きな異性をストライク、ボールで表し、年齢○○歳まではストライクと許容したり、
異性の性格やタイプで受け入れられなければボールで拒絶したりする。
自分にとって理想のタイプや好みの顔などにはどストライクと表現する。
他には舞台を降板とか、大臣を続投とか。
舞台は板から降りないし、大臣は投げない。
冒険しないで安全な方法を選択することを置きに行く。
初めにやる人をトップバッター。
代わってやることを代打。
きれいに上手く行くことをクリーンヒット。
無関係の人を外野。
これらとは別で流し打ちのように疑問がわく言い方が、チームの一員を野球ではナインと言うこと。
これは試合に出場している9人を指すことばではなく、チームに所属する選手のことをナインと言う。
チームに100人いても100人全員がナインだ。
本来の9という意味から離れ、チームの仲間をあらわす言葉になった。
流し打ちとナインに加え、もう一つ、踏み忘れ、という言い方も疑問だ。
ホームランを打ってもベースを踏まなかったらアウトとなる。
長嶋はルーキーイヤーでこれを犯して、ホームラン29本にとどまった。
そのため、今で言うトリプルスリー未達ということになった。
外野深く飛んだ打球にランナーが落ちるのを確認する前から走っていて、外野が捕球し、
あわてて帰塁する時に、ベースを踏まずに戻るとアピールプレーでアウトとなる。
この場合、一塁へ帰塁するケースが多いと思われる。
それは二塁を蹴って、三塁、ホームへと進みたいと思うから野手の捕球を確認せず、走るから。
二塁ランナーならそこまで一目散に走らなくてもホームに還ることができるケースがほとんどだから。
一塁ランナーが二塁を蹴って、そこから慌てて一塁へ戻る際、二塁ベースを踏まずに戻るわけだが、
踏まない理由があまりわからない。
長く野球をやっていれば踏まずに先の塁を目指す、という意識にはならないと思うのだ。
だから、踏まずに帰塁する場合は二塁ベースをわずかにオーバーした場合のせいぜい1歩か2歩
くらいのところで戻ることが多いだろう。
それ以上にオーバーランしていれば斜めに帰塁することになり、あり得ない。
さて、このベースを踏まないケースで踏み忘れ、と表現することに疑問があるわけだが、
前置きが長くなったので来週へつづけよう。