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試合の展開が生む日本記録 再録

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三塁打は出にくい。

球場が両翼100メートル程度、最深部で120メートル程度とされている中、

27.4メートル×3を走り抜けることは難しいということになる。

 

サイクルヒットでも三塁打が最も出にくく、

記録に届かないのは三塁打が出ないからということが多い。

 

ホームランは狙って打つことがあるが、三塁打を狙って打つなどということはない。

右中間方向を狙って打つということはあるが、それは三塁打を狙ってのものではなく、

試合の状況からそっちへ打つことが得策と思うからするだけで、

三塁打を打つためにやっているわけではない。

 

ホームラン王が40本、50本となるのに、三塁打はシーズンで二けたを打つ打者は数少ない。

 

プロは長打を警戒して外野は深く守る。

定位置と呼ばれるのはフェンスの数メートル手前だ。

したがい、外野の間を抜けた打球にも早く追いつくことができ、

打者走者は二塁までしか到達できなない。

レフト線、ライト線の打球がフェンスまで到達しているのに、単打ということも少なくない。

 

逆に、外野の頭を越える打球が少ないと判断する高校野球では三塁打が出やすくなる。

外野手の定位置は浅いので三塁から最も遠い右中間を抜ければ、ほぼ三塁打になる。

 

オリックスが数年前、一イニング三塁打4本という日本記録を樹立した。

オリックスはその前の年も、一イニング三塁打3本のパ・リーグ記録を樹立している。

 

パカパカ外野の間を抜けて行ったということだ。

それには、理由があり、それはこの外野手の守備位置によるのだ。

それは試合展開による外野手の守備位置が記録を生ませるということ。

 

オリックスが記録した試合は9回を終わって0-0で延長へ突入した。

その10回にオリックスが二死二、三塁からツーベースで先制した。

すると、延長に入った状態で2点ビハインドの広島はこれ以上、失点できないので

二塁ランナーを生還させないため、外野手を前に守らせる。

 

そうなると、外野の後ろは広くなり、外野の間を抜ければ、その打球を追う外野手は

なかなか追いつけず、時間がかかる。

打者走者は三塁まで行けることになる。

高校野球で三塁打が多く出る理屈と一緒だ。

 

そして、次の打者がまた、長打を打てば、外野手は前に来ることになり、

長打が出やすい状況となる。


次の打者にも次の打者にもスコアリングポジションにランナーを置くことになるから、

また外野は前に来る、という連鎖になる。

 

試合の前半だったらこういうことにはならない。

1点をやってもいいから長打警戒というシフトにするので、

外野の間を抜けても三塁打になりにくい。

 

終盤の1点勝負だからこそ起きた現象であり、記録というものは試合の展開、

チーム事情の産物なのだ。

 

王のホームラン記録だって、当時の巨人が強く、周りの打者が強力なので

王と勝負する場面が多かったことや、ホームランだけ狙ってもチームが勝つから

という事情が大きく味方した産物でもある。

 

大谷のホームランも世界一球団の味方がいるからという面があり、周りがヘボなら

歩かされる。

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