通算デッドボールで、上位20人のうち右打者が13人を占める。
そして左打者7人のうち4人が2000本以上のヒットを打っている。
それだけ打席に立っているから死球が多い打者は当然そのように偏る。
他の3人のうち2人は松中、糸井という強打者で相手から警戒される打者だ。
ただ一人、鈴木大地だけは意外だ。
阿部、稲葉、青木、松中、王、糸井といったチームの中心となる強打者なので、
厳しい攻めがあったことが容易に想像つくのだが、鈴木大地は試合数も他の6人ほど多くないし、
常にクリーンアップを打ってきたという打者ではない。
想像するには、打席の立ち位置はホームベースに近く、引き付けて打つタイプの打者だから、といったところか。
13人の右打者の中には出場試合数の少ない打者も見受けられる。
右打者が多い理由は単純に右利きの方が多いから、とも解されるが、最近は特に
右打者の方が多い、という印象は受けない。
通算ということになると、当然、昔の選手も多くなるから、右利きが多い、という
理由で片付けてもよさそうだが、もうひとつ大きな理由がある。
右ピッチャーが多い、ということだ。
右打者にとって右ピッチャーから放たれた球の軌道は左ピッチャーのそれよりはるかに見にくい。
というより、右打者にとって左ピッチャーの軌道は普段多く対戦する右ピッチャーより見やすい。
だから見づらい軌道の投球を体で受けてしまうのは右ピッチャーに対した右打者ということになる。
左打者は右ピッチャーの軌道は怖くないので踏み込んで行ける。