凱旋門賞は、また日本馬は勝てず。

今回の3頭は日本の実力馬だったので

今年こそと期待されていた。

凱旋門賞は、世界の最高峰のレースとされているので

後進の日本競馬にとって、ここを勝つことは悲願とされている。

そこをメディアが煽り、競馬ファン（若いファン）は希望を託しているようだ。

しかし、たとえば日本人スポーツ選手が海外で活躍するように

運動能力に劣る日本人が認められるのとはわけが違う。

なぜなら日本馬といっても近親はたいがい海外の馬であり、

今の日本で活躍する馬のほとんどが近親にサンデーサイレンスがいる。

サンデーサイレンスはアメリカで生まれ、アメリカで活躍した馬であり、

それを日本に持ち込んで種付けしている。

また、サラブレッドは、

その血をたどれば海外で改良された馬にたどり着き、

結局、日本馬といっても海外の馬が日本馬といわれていることになるわけだ。

それでも日本競馬で活躍して、馴染みのある馬を応援したくなるもの。

レースを見ていて、

まさにいつも、この場で記している野球の世界で起きていることと

同じことが競馬の世界でも起きていると目の当たりにした。

ジャスタウェイは、世界で最も実力がある馬という評価を得ていた。

日本馬3頭はそろって馬群の後方に位置し、

見せ場も作れないまま沈んでいった。

日本でなら後方からでもまとめて負かすほどの実力がある3頭でも

世界の1流が集まるこのレースではこの戦法ではまったく通じない。

同じように実力がある馬しかいないので

前を行く馬が崩れてくれないのだ。

競馬はとかく最後の直線に注目が集まるが、

その前の位置取りで勝負は決しているのだ。

日本でトップの実力がある野球選手が海を渡りながらも

マイナーでくすぶって解雇され、日本に戻ってきてもかつての輝きを取り戻せない

現象とまったくもってそっくりだ。