奥村は高校時代、甲子園を観ていて注目していた。
その大会では、一番いいバッターではないかという印象を持った。
故に、ドラフトではどんな評価かと気にしていた。
体が大きくないものの打撃センスはプロでもおもしろいと思っていた。
それが、プロ1年目のシーズンで
2軍ながらもレフトにホームランを打てるような選手になっているとのこと。
高卒2年目のドラフト選手をプロテクトしない行為は、たしかに育成放棄と見ることができる。
巨大戦力のあおりだろうか。
一方でこれは戦術でもある。
ドラフトで他球団が欲しがる高卒新人をとっておいてFAの人的補償要員、トレード要員にするという。
以前から巨人はこの戦略をとってきた。
相手の主力を高額で引っこ抜き、ベンチに置いておくことで、
相手の戦力を削ぐのと同じ効果を及ぼすという戦略だ。
もともと複雑怪奇な野球のルール。
アピールプレーなどというルールがあるのは野球くらいだろう。
ルールブックにあいまいな表現で書いてあるので選手からアピールがない限り、
審判からは明確な判定をしないというルールがあるのだ。
たとえば、タッチアップやハーフスイングなどが代表例で、アピールがなければ、
そのままプレー続行というものがある。
また、
同時はアウトかセーフかという話。
ルールブックには打者走者をアウトにする際、
守備側は、走者がベースに到達する前に捕球し、ベースタッチする必要がある
というニュアンスで書かれている。
これを解すると
同時はセーフということになる。
ルールブックに書かれた行為を守備側が行っていないからだ。
しかし、同時はセーフとは書かれていない。
そして
審判でさえルールを完全に把握しておらず、ルール無視で進行することもある野球という複雑なスポーツ。