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またか、珠玉のドラマ

高校野球が紡ぐ、伝統のドラマだ。

 

「小松大谷、雪辱果たす 星稜にサヨナラ勝ち 高校野球」

 

 

小松大谷はこの戦いに賭けていたに違いない。

 

こういう試合が、高校野球の最大の魅力だ。

それは、100年に及ぶ伝統を継いできたということ。

 

昨年、大逆転を喫した同じ相手に、今度は逆転で雪辱を果たす。

 

昨年、味わった8点差をひっくり返されるという屈辱を先輩の分まで意地をみせた。

 

小松大谷には大拍手だ。

 

昨年も決勝でなければ、8点差あればコールドで勝っていたところだ。

決勝のみコールドがなく、ひっくり返されてしまった。

 

この雪辱のドラマで思い出されるのは、3年前の神奈川大会。

 

神奈川には桐光学園・松井祐樹が君臨していた。

 

神奈川の横綱・横浜高校は、松井が2年の時、準々決勝で敗れ、甲子園出場を阻まれた。

 

桐光学園はそれまで横綱・横浜高校にはなかなか勝てないでいた。

そこで大エース・松井が入学し、6年ぶりの勝利になったそうだ。

 

その松井は甲子園で22奪三振をはじめ、三振の山を築き

一躍、全国区のスターになった。

 

私は、松井が2年のこの神奈川大会から観だしたのだが、

上背がないので、さほど威力は感じなかったものの

神奈川の強打者が松井の真っ直ぐとスライダーにバットがくるくる回る。

 

これは注目のピッチャーだと思ったものだ。

 

そしてスターとなった松井に雪辱を果たすべく

横綱・横浜は翌年、またしても準々決勝で桐光学園と相まみえる。

 

この時の横浜高校のメンバーはレギュラーに8人が2年生という布陣で

3年生のレギュラーはキャプテンの一人だった。

 

2年生だった松井に敗れた横浜が2年生主体のチームで

3年生になった松井を倒しに来たのだ。

 

これも、高校野球が紡ぐ輪廻でおもしろい。

 

打倒・松井に研究を重ねた横浜が2本のホームランを含む4得点で松井を破り、

その勢いで甲子園出場を決めた。

 

この時の2本のホームランを打ったのが、現・日ハムルーキーで売出し中の浅間と

同じく日ハムにドラフト指名され、兄貴もプロ野球選手の高濱だ。

 

この時、浅間はホームランを打つと塁を回りながら大いなる咆哮を見せた。

 

それだけ、打倒・松井に執念を燃やしていたことがわかる。

 

さらにこの因縁は翌年にもつづく・・・

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