私の年齢回りの選手が、重ねて身を引いている。
先週は、小笠原と谷繁の裏話をした。
小笠原についてもう一つ付け加えると、
3割30本を何度もクリアしてきたスラッガーも高校時代は、ホームランを打ったことがなかったそうだ。
高校時代は金属バットであり、レベルも低い、球場も狭いところがあったはずなのに、
これほどの選手が、ホームランなしとは信じられない現象だ。
このホームランということでいうと
私より2年年上で名門・尽誠学園出身の谷。
谷は、体の小さい選手だが、高校時代はさらに小さかったことだろう。
しかし、甲子園でホームランを打っている。
このとき、
「こんな小さい選手でもホームランが打てるんですね。金属バットは良く飛びますね」
と言われたことに、ムッとしたそうだ。
今の高校野球は、さらにホームランがよく出る。
体格、技術の発達もあるが、一番の理由は、バットの性能上達だと思う。
あの頃のバットは今より、重く、振りぬきにくかった。
そして、谷と同い年の西口、和田。
西口は細身の体に、およそプロとは思えないような無茶投げのフォームで200勝まで目前だった。
和田も特異な打ち方だった。
二人とも独特な技術により大成した選手だ。
和田は、西武在籍時、私の地元、東京・立川を普段着で歩いているところを目撃した。
一般の人にサインをしている姿は、ケツが大きく、下半身が太かったという記憶だ。
さらに、私の年齢回りは大量にサヨナラだ。
私の5つ上の斉藤、
私のひとつ下で同じ東京の高橋尚。
引退表明はしていないものの私の一つ上の、松中、私と同い年の井口、岩瀬、
一つ年下の松井稼、金城、高橋由伸、井端、らは、今季か、長くとも来季までだろう。
イチローは流動的だが、長くはない。
ついに、私にとっての野球もこんな時代になってしまったか。
同い年の黒田にがんばってもらうしかない。