昨日は究極の体調管理を要するマラソンランナーということを記した。
究極にしなければいけないのは、体ひとつで過酷な競技特性を克服しなければ
いけないということにある。
オリンピック3大競技である陸上、水泳、体操という体ひとつで勝負する競技は
体がベストの状態でないと最高の結果は出ない。
一方、野球のように道具の介在が多い競技は、必ずしも体がベストでなくとも
結果が出ることはある。
最近のマラソンで記録がよく更新されるのは厚底のクッションが利いたシューズが
影響していると思われる。体だけで勝負するはずのマラソンにも
道具の変化が記録や結果を大きく変えるということになり、そのことからも
道具が介在するとそれに頼ればいいということがよくわかる。
また、道具の介在があればあるほど、長くやることができることになる。
陸上、体操、水泳で30歳を超えてやる選手はわずかだ。
一方、野球のように道具でやるスポーツは30歳くらいからがピークとなってくる。
道具を使わない陸上で素人がマラソン選手に勝つなどありえない。
体操で素人があれだけの技はとうていできない。
技のひとつにも数えられない蹴上がりすら、一般の人ではできない人が圧倒的に多い。
水泳で一日何十キロも泳ぎ、陸にいるより水の中の方が楽、なんて感覚は一般人には考えられない。
ここへ道具が介在すると途端に技の熟練や経験でその肉体差を補うことができる。
使う道具が多くなるほど、体力差が現れないので年齢による不利がなくなる。
また、道具に自分の意思を預けることになると、道具の性能が肉体差を凌駕してくれる。
野球の場合、どんなに練習しても、多くの時間を野球に注ぎ込んできても
バットをもった素人に打たれる可能性があるうえ、素人の投げる球を打ち損なう可能性があるのだ。
すると、こういったスポーツはプロとアマの差があまり開かなかったり
素人がプロに勝ったりする場面が出てきたりする。
さらに次回へ。
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